雑談の目的
相手との距離を近づける
初対面では
「この人は感じがいいだろうか」
「この人は信頼がおけるだろうか」
と相手を探ってしまうものです。
雑談はそれらを知る大事な機会になります。
相手に対して、良い第一印象を与え、心を開いてもらえるように距離を近づけていくことが、1つ目の目的です。
相手の情報を収集する
商談において、お客さまのニーズを正確に理解することはとても大切です。
そのために
「相手は何に興味があるのか」
「何が相手のキーワードになるのか」
などを雑談中に探っていきます。
相手の話によく耳を傾け、相手の反応を注意深く観察し、少ない時間で相手の情報をより多く得ることが2つ目の目的です。
この2つの目的をしっかり意識すれば、よく考えられがちである「雑談=井戸端話」ではなく、「雑談=ビジネスチャンス」という考えが適当であることがわかります。
雑談が上手い人の特徴
相手への興味関心が強い
雑談が上手な人は、相手への興味関心を強く持っています。相手は何に興味があるのかを考えることが、雑談力向上の第一歩になります。
中には「こんなことを言って嫌われたらどうしよう」と考えて、会話を踏みとどまる人がいるかもしれません。
これは一見相手の気持ちを考えているように思えますが、実は自分自身の保身を考えた心理であり、ベクトルは自分に向いています。
雑談をする時は自分が話したいことを話すのではなく、相手の反応を見ながら興味がありそうな話題で話をするようにしましょう。
共通点を見つけるのが上手
雑談が上手な人は、自分と相手の共通点を見つけるのが得意です。
人は好みや趣味が共通している人ほど、親しみを感じます。共通点があると深い話がしやすくなります。
もし趣味などが違っていたとしても、共通点をきっかけに相手の話を聞き出すチャンスができるでしょう。
聞き上手
聞き上手は話し上手ともよく言いますが、ただ黙って聞いていれば良いというわけではありません。
相槌を打ち、話を理解していることを相手に示すことは大事です。
さらに、質問を投げかけてみましょう。質問は、相手に「自分の話に興味を持っているんだな」と思わせることができます。
質問は、クローズド・クエスチョン(はい・いいえで答えられる質問やある程度答えの選択肢が決められている質問)で相手と自分の理解や解釈に相違が出ないようにします。
話を広げたいときはオープン・クエスチョン(相手が答えを自由に話せる質問)を投げかけて相手の話をどんどん引き出しましょう。
※クローズドクエッション・オープンクエッションについては、こちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
雑談をビジネスにつなげる話し方
天気の話
相手)「毎日、毎日、暑いよね。今日は37度あるらしい」
営業)「ほんと暑いですね~」などと会話をして、距離が近づいてきたら、
営業)「暑さがお体に障るといけませんので、早速、本題に入ります」
⇒相手に対する気遣いを述べ、自分の話に入ります。
出張から帰ったばかりの人
相手)「先週、1週間、ずっと出張だった」
営業)「それは大変でしたね。どちらに?」などと話しを続けて、相手の仕事の情報を 仕入れることができたら、
営業)「お疲れのところ、貴重なお時間を頂きましてありがとうございます。短時間で、ご説明させて頂きます」
⇒相手への感謝を言葉にして、本題に入る。
宝塚歌劇ファンのお客様
相手)「先日、宝塚を観に行ったんだよ。宝塚の大ファンでね。ほんとに楽しみにしているんだよ」
店員)「宝塚のファンでいらっしゃるんですね。素敵ですね!次の公演はいつですか?」
相手)「10月です」
相手のニーズを仕入れることができたら、
店員)「秋ですね。季節に合った洋服を、私がお選び致します。こちらの洋服でしたら…」
⇒相手にお役立ちたい気持ちを表現して、提案に入る。
会話の途中で、自分の話に入ることは、相手の話を遮ることになります。
相手への「感謝」「気遣い」といった気持ちを表現することで、できるだけ、相手に不快な思いをさせることなく、自分の話に入りましょう。
※無理なく輪の中にとけこめる。人が集まるところでも、会話を楽しむコツについて解説しています。ぜひご覧ください。
※これであなたも雑談上手。雑談で使える鉄板ネタを紹介しています。
本日のまとめ
雑談の目的
・相手との距離を近づける
・相手の情報を収集する
雑談が上手い人の特徴
・相手への興味関心が強い
・共通点を見つけるのが上手
・聞き上手