オープンクエッションとは?
オープンクエッションとは、回答者の回答範囲に制限を持たせず、自由に答えてもらう質問です。
一方で「はい」「いいえ」を選ぶように回答を限定する質問の仕方をクローズトクエッションといいます。
オープンクエッションの例
・体調はいかがですか?
・どんな仕事が好きですか?
・○○について、どう思う?
・どんな気持ちだった?
といった質問です。
オープンクエッションのメリット
回答者が自由に答えられる
相手の回答を制限しない質問なため、回答者が自分の考えや気持ちを自由に話すことができます。
多くの情報を引き出せる
回答者が自由に答えることができるため、さまざまな情報を得ることができます。
必要な情報だけでなく、こちらが想定していない情報まで引き出せることがあります。
会話を広げやすい
回答者が自分の気持ちや考えを自由に答え、質問者がその答えに対して別の質問をすることができるため、会話の幅を広げやすいという特徴があります。
オープンクエッションのデメリット
質問者の意図がわかりにくい
回答者は、自由に回答できるため「どういった回答をしようか」といったように、考える時間が必要になります。
何を伝えてよいかわからない。何か気の利いたことを言わないといけないと戸惑うことがあります。
想定外の方向に会話が逸れる可能性がある
回答者が自由に答えられるので、想定外の方向に会話が逸れてしまうことがあります。
結果として、打ち合わせやヒアリングの時間が余分にかかってしまうことがあります。
信頼関係によって回答の質が変わるケースがある
信頼関係ができていない状態だと、本音を言ってくれなかったり、適当にしか答えてくれなかったりというケースがあります。
そのためオープンクエッションを活用するには、信頼関係の構築が先に必要になる場合があります。
ここまでは、オープンクエッションのメリット、デメリットトを見てきました。以降は、「いかがですか?」の上手な使い方を紹介します。
「いかがですか?」を使った会話例
人間関係が構築できていない相手
会話例①ビジネス関係の人に対して
プレゼンで一通り説明をした後に、「いかがですか?」と質問をしても、参加メンバーは、どの部分について回答したらよいかが分かりません。
★回答者は、考えを巡らさないといけないので、回答までに時間がかかってしまいます。
メンバーが答えやすいように、具体的な質問に変えてみると
「予算については、いかがですか?」
この場合、メンバーは適当、不適当という回答がしやすくなります。
会話例②来店客に対して
マッサージ店で、マッサージの最後に「いかがですか?」と客に質問をしても、客は「何か気の利いたことを言わないといけない」と戸惑います。
★回答者は言葉や言い方などを考えなければならなくなり、大きなプレッシャーとなる。
客が答えやすいように、具体的な質問に変えてみると、
「肩こりは、いかがですか?」
客は、ほぐれた。ほぐれてない。どちらかを回答すればよく、マッサージの感想などを話しやすくなります。
人間関係が構築できている相手
会話例①友人に対して
来週の休日の予定について「いかが?」と質問すると、
友人は「そうだね。○○でランチ、その後、映画をみて、夜は~」というように自分の考えを自由に話すことができます。
★回答が限定されていないことで、自分の考えを自由に話しやすくなります。人間関係ができている相手には有効な質問です。
「いかがですか?」を使うときのポイント
ビジネス上や、まだ関係が薄い人との会話では、「いかがですか?」の前に、「○○○については」「△△は」と付け加えて、相手が返答をしやすいようにしましょう。
一方で、友人や親しい人には、相手の意志、考えを十分に聞くことができ、人間関係をより深めることができるメリットがあります。
本日のまとめ
①質問の仕方には「オープンクエッション」と「クローズトクエッション」の2通りがある。
②オープンクエッションとは、回答者の回答範囲に制限を持たせず、自由に答えてもらうために行う質問。
③オープンクエッションのメリット
・回答者が自由に答えられる
・多くの情報を引き出せる
・会話を広げやすい
④「いかがですか?」は相手との人間関係の深さで、使い方を分ける。