自分では何気なく言ったことでも、相手を傷つけたり、怒りを買ってしまったりすることが、日常生活でもよく起こります。
なぜなら、言いにくいことは、時として、相手にとって都合の悪いことを指摘する話し方をせざるを得ない場合があるからです。
「言い方がきつくなっていないか」「言葉使いが乱暴ではないか」ということを気にかけながら、相手に話しかけることが大切です。
言い方がきつい人の特徴
話すのが苦手
話すのが苦手な人は、言い方がきつくなることがあります。
「どう伝えていいのか、わからない」「どういう反応をしていいのか、わからない」といったことから、無意識にぶっきらぼうになってしまいます。
本人は、全く悪気がなく、他人を傷つけている自覚もありません。
せっかち
せっかちな性格の人は、自分のペースで物事を進めたいため、焦って、きつい言い方になってしまいます。
人のペースに合わせることが苦手で、自分を優先してしまうので、人を巻き込んでしまいます。
優柔不断な人やマイペースな人を見ると、イライラしてしまうことがあります。
余裕がない
普段は穏やかな口調でも、余裕がなくなると、きつい言い方になってしまう人がいます。
例えば、
・仕事の納期が迫っていて、時間に余裕がない
・トラブルの対応で精神的に余裕がない
自分のことで精一杯で、人のことにかまっていられない精神状態のときは、きつい言い方になることがあります。
「柔らかい印象」を与える「クッション言葉」
クッション言葉とは、読んで字のごとく、クッションのように相手に柔らかい印象を与える言葉のことを指します。
相手にきつい印象を与えないためにも、覚えておくと便利な言葉です。
断るとき
申し訳ない
×「この件は、お電話ではお受けできません」
〇「本当に申し訳ございませんが、この件はお電話では受理しかねます」
「申し訳ない」は、相手に対して詫びる際に用いる表現です。どうにも弁解できないさまを意味する言葉です。
せっかくですが
×「辞退させてもらいます」
〇「せっかくですが、私、辞退させていただきます」
「せっかくですが」は相手の好意に対して、期待に応えることができないという表現です。
残念ですが
×「希望に添いかねます」
〇「残念ながら、希望に添いかねる結果となりました」
クッション言葉を入れることで、相手の心情はずいぶんと変わります。
「申し訳ないと思ってくれているんだな」「断られたことはショックだけど、仕方がないか」と思って、相手も納得してくれるはずです。
【参考記事】断りの公式を使って、上手に断れる人になろう!
頼み事をするとき
お手数ですが
×「○○様より、折り返しお電話をいただきたいのですが…」
〇「お手数ですが、○○様より折り返しお電話いただけますでしょうか?」
「お手数ですが」は、自分のために相手が時間を割くときに使います。
「お手数ですが」は「手間を取らせて恐縮ですが」といった意味の丁寧な言い回しです。
恐れ入りますが
×「打合せの資料に目を通しておいてください」
〇「恐れ入りますが、打合せの資料に目を通していただいてよろしいでしょうか」
「恐れ入りますが」は相手に面倒をかけるときに使います。
目上の人に対して「感謝」「恐縮」「申し訳なさ」などの気持ちを表現する言い回しです。
差し支えなければ
×「このあと、お時間を頂きたいのですが」
〇「差し支えなければ、このあと、お時間を頂きたいのですがよろしいでしょうか?」
何事かを依頼するに当たり、それが相手にとって都合の悪いものでなければ、と条件づけた上で依頼する言い方です。
不都合なら拒否するようにと丁寧な希望を示す表現です。
このような言い方をすることで、相手は「自分のことを立ててくれている」、「丁寧にお願いされている」と思って、引き受けてくれる可能性が高くなります。
「クッション言葉」は、あらゆる場面で応用できるので、覚えておいて損はありません。
【参考記事】頼みごとをするときのポイント・キーワード3選!
本日のまとめ
言い方がきつい人の特徴
話すのが苦手
せっかち
余裕がない
柔らかい印象を与えるクッション言葉
断るとき
「申し訳ない」「せっかくですが」「残念ですが」
頼みごとをするとき
「お手数ですが」「恐れ入りますが」「差支えなければ」