怒りは強いエネルギーなので、そのままストレートに出してしまうと、相手を傷つけてしまいます。
また抑えてしまえば自分が傷つきます。それは相手との関係の悪化を招いていきます。
怒りを持った状態で相手を見ると、相手のいいところも見えなくなって、相手を自分勝手な人、非常識な人など、レッテルを貼ってしまいます。
そしてそのレッテルで相手を見るので、ますます関係が悪化していきます。
では、相手にぶつけず、かといって溜め込まずに、うまく感情に対処するためにはどうすればよいでしょうか。
怒りの鎮め方「3ステップ」
怒りを鎮めるためには、次の①~③の順に対処すると、徐々に気持ちが落ち着きます。
怒っている自分と対話するような感覚で取り組むのがポイントです。
①怒りを認める
「今、私、怒ってるね」と心の中で呟く。
②頭に血が上っているのを下げる
・呼吸も浅く、速くなっているので、「深呼吸」で体の反応を落ち着かせます。
・100から7を引き続けるなど「頭を別のことに使う」のもいいと思います。
・また怒りの度合いが強ければ、化粧室に行くなど「場所を変えるのもお勧めです。
③なぜ腹が立ったかを言葉にしてみる
「軽く扱われたと思って腹が立ったんだね」
「自分を大切にされたかったんだね」
と声に出してみたりする。
感情は身体感覚ですから、そうやって、まずは感情を自覚して体の反応をクールダウンしていきます。
気持ちを上手に伝える方法
ちょっと気持ちが落ち着いたら、今度は相手に伝えてみます。怒りを伝えるのではなく、自分の求めていることを伝えるのです。
怒りに限らず、特にネガティブな感情は、その奥に「本当はこうしてほしい」「本当はこういうことを求めている」という自分のニーズがあります。
そのニーズと起きていることのズレが感情を引き起こすのです。
ですから、その感情によって気づいた自分のニーズを伝えるのです。
例えば
勝手に自分のせいにされて怒ったとき
「事実を確認してから伝えてほしい」
「私の言い分もきちんと聞いて欲しい」
自分の人格を否定されるようなことを言われ怒ったとき
「もう少し受け取れるような言葉で言って欲しい」
「決めつけられてしまうことが嫌だった」
言い方は、相手が受け取れるように、断定的に言うのではなく「自分はこう感じている」というように伝えていくとより受け取りやすいものです。
言ってはいけないNGワード
最後に怒りにまかせて言ってはいけない、NGワードを紹介します。
・前もこんなことあったよね、あのときも迷惑した
(一度に複数のことを責める)
・どうせ私は〇〇な人間ですよ
(自分のことを過剰に卑下する)
・〇〇の考えそうなことだ
(性別、出身地、所属などによるものだと決めつける)
・他でも同じことをやってるんでしょ
(根拠のないことを責める)
・あなたは駄目ね
(相手を全否定する)
※【参考】怒りの伝え方について詳しく紹介しています。
本日のまとめ
怒りの鎮め方
・怒りを認める
・頭に血が上っているのを下げる
・なぜ腹が立ったかを言葉にしてみる
気持ちを上手に伝える方法
怒りを相手にぶつけるのではなく、自分が相手にどうしてほしいのかを伝えること。
「自分はこう感じている」というような伝え方をすると良い。
言ってはいけない言葉
・前もこんなことあったよね、あのときも迷惑した
・どうせ私は〇〇な人間ですよ
・〇〇の考えそうなことだ
・他でも同じことをやってるんでしょ
・あなたは駄目ね