人間関係の中で、相手の態度や言動、行動がいやだなと思うことがあると思います。
そんなとき、あなたはどうしますか?言わずに我慢しますか?それともはっきり言いますか?
我慢すれば、その場は平穏かもしれませんが、あなたの心の中にモヤモヤが残りますよね。
かといって、勇気を出して相手にやめて欲しいとはっきり言ったら、相手にぜんぜん響かないどころか相手はムッとして、関係がギクシャクしてしまうこともあります。
では、どのような伝え方をするのがよいのでしょうか。
人によって物事に対する価値観や基準が違うことを理解する
伝え方の前に、なぜ相手の態度や言動、行動がイヤだなと感じるのかを理解しましょう。
それは自分のなかにある「こういうものだ」「こういうのが当たり前」「これが常識」という基準と、相手の態度・言動・行動にズレが生じているからです。
たとえば、
Aさんいは、いつも待ち合わせに遅れてくる友人Bがいます。
Aさんは、友人Bが、いつも待ち合わせに遅れてくるので
「もう、遅いよ!」
「いつも遅れてくるんだから!」
と言って、友人Bに行動を改めてもらうように促していますが、全く効果がありません。
この場合、Aさんには
「待ち合わせ時間に遅れるのは悪いこと」
「時間を守れないのは不誠実」
「待ち合わせ時間に遅れてくるのは、自分のことを軽く見ている」
といった基準があります。
よって、その基準とズレた行動をした友人Bを「悪い、不誠実」などと見るわけです。
一方で、友人Bは、待ち合わせの時間に遅れることに対して、そこまで悪いことだと思っていないかもしれません。
友人Bには自分なりのの基準があるのです。
この状態で、Aさんが、友人Bに対して、責めるような話し方をしてしまうと、関係が悪化してしまいます。
「相手が悪い、だから直して」という言い方はNG
態度や言動を直してもらいたいときに、よくやってしまうのが、
「あなたが間違っている」
「あなたが悪い」
「あなたがダメ」
というように、相手を否定しておいて、
だから
「~してほしい」
「~を直して」
「~をやめて」
という話し方です。
この話し方だと、相手のことを責めているに過ぎません。
相手は、人として否定された気持ちになります。
それは、反発や関係性の悪化につながります。
※「私は~」を主語ににした伝え方、Iメッセージについてはコチラの記事を参考にしてください。
※人に忠告するときのコツについてはコチラの記事を参考にしてください。
上手な伝え方「2ステップ」
関係性を悪化させずに伝える方法は、まずは第1段階として
事実を伝える
例えば
「20分待ったよ」
「この前も遅れたよ」
「約束は〇時だよ」
と事実のみを伝えます。
もし、勘のいい人なら、そこで「あっ、相手は遅れることがいやなことなんだ」ということに気付くでしょう。
そして、反省の態度を見せてくれたり、次回から気をつけてくれるかもしれません。
第1段階で、相手が気づかない場合は
第2段階として
自分が感じていることや思いを具体的に話す
例えば
「私は約束の時間を大事に思っているんだ。だから守ってほしいと思っている」
「私、もしかしたら軽く思われているのかなって、勝手な想像なんだけどちょっと辛くなる」
このように、相手の行動を評価するのではなく、自分が「待ち合わせ時間に遅れる」ということに対してどういう思いを持っているのかということを伝えます。
「このように自分は考えている、こんな感情になっている」
というように伝え方は、自分の思いを発しているので、相手も受け取ってくれる可能性が高くなります。
本日のまとめ
相手の態度、言動や行動がいやだなと思ったときは
「相手が悪い、だから直して」という話し方をしてはいけない。
まずは、自分と相手に、物事に対する価値観や基準のギャップがあることを認識しよう。
その上で、2段階に分けて伝えてみよう。
第1段階として「事実を伝える」
第2段階で「自分が感じていることや思いを具体的に話す」
「こんな風に自分は考えている、こんな感情になっている」というふうに伝えていくことがポイント。