人が悩みを打ち明けてくれたとき、自分に相談してくれたことに対して、とても嬉しいような、誇らしいような気持になることはありませんか。
しかし、一生懸命に、相談内容に対して自分の意見を言えば言うほど、相手は神妙な表情になってしまう。
そして、相手がなかなか自分のアドバイスを受け入れてくれない様子に焦ってしまい、ますますアドバイスをしてしまう。
このような経験がある方もいらっしゃると思います。
アドバイスをしてしまう人の心理
人から相談を受けたときに、相手が求めてもいないのに、アドバイスをしてしまう心理について紹介します。
感謝されたい
アドバイスすることで、相手から感謝されたい気持ちが強い人がいます。
こういう人は、アドバイスをすれば、相手から好かれる、そして感謝されると信じ込んでいます。
自分の経験を話したい
失敗も成功も、相手が経験してないことを自慢したいと思っている人がいます。
自分が相手よりも経験豊富と思っている時点で、相手を見下していることになります。
こういう人は、上から目線なアドバイスをしてしまうことがあります。
主導権を握りたい
自分が主導権を握りたいと考えている人は、「〇〇さんもこうしている。だから同じようにした方がいいと思う」というように、人の名前を出してくるケースがあります。
こういう人は、自分が主導権を握ることで満足感を得られる人です。
相談を受けたときのポイント2点
相談を受けたときに、相手が求めていないのに、解決策やアドバイスをしてはいけません。
相談に来る人は、とにかく話を聞いて欲しい、自分のことをわかってほしいという思いが強く、解決策やアドバイスを求めていないことが多いからです。
最後まで話を聞く
人から相談を受けたときは、まずは相手が話したいことを最後までしっかりと聞くことです。
相手の話を遮って「そういう場合はね〜」と話し始めてしまうと、相手はそれこそ悩みを吐き出す機会を逃してしまいます。
もし認識がずれていたら、言われれば言われるほど、どんどん、むなしい気持ちになっていきます。
「そうなんだね」などと、相槌を入れながら、否定も肯定もしないで相手の話を受け止めましょう。
それだけでも相手は「聴いてくいれた」という気持ちになります。
共感する
「〇〇〇ってことがあって、もうどうしていいかわからなくて…」
といった相談を受けたとします。
共感するには
「そっか、どうしていいかわからないんだね」と言って、その気持ちに寄り添います。
専門的に言えば、これは「オウム返し」と言います。
勝手に自分の言葉に変えずに、相手の言葉をそのまま使って返します。
そうすると相手はその返された言葉を聞いて、「話を聴いてくれている」という気持ちになり、話を継ぐことができます。
相手が心にあることを出していきやすくする効果があります。
くれぐれも、相談に乗ってやっているというような傲慢な態度はNGです。
※オウム返しについては
アドバイスを求められたときは
たとえ、相手からアドバイスを求められたとしても、「絶対にこうするべきだ」というように、意見を押し付けてはいけません。
話し方としては
「本当に余計な心配かもしれませんが…」
「自分も同じ失敗をしたことがあって…」
「これは、あくまで私の一意見ですけど…」
といった言葉を挟んでから自分の意見を述べます。
こうすることで、相手も穏やかに話を聞くことができます。
会話の最後に‥
会話の最後に「私の話を聞きたいと思ってくれてありがとう」と伝えます。最後まで謙虚な態度を貫きます。
そうすることで、あなたへの信頼度は今まで以上にアップするでしょう。
本日のまとめ
①相談者は、解決策やアドバイスを求めていないことが多い。
・相手の話を遮って、解決策やアドバイスを話し出さない。最後までしっかりと相手の話をきくこと。
・話を聞くときは「共感」と「理解」を示すこと。
・共感のポイントは、相手の話した言葉をそのまま繰り返す「オウム返し」が効果的。
②相談を受けるときは、謙虚な気持ちでいること。
・相談に乗ってやっているという傲慢な気持ちはNG。
③アドバイスを求められても、「絶対にこうするべきだ」とは言わない。
・「本当に余計な心配かもしれませんが…」「自分も同じ失敗をしたことがあって…」「これはあくまで私の一意見ですけど…」などの言葉を添えてから、自分の考えを伝えると、相手も穏やかに聞くことができる。
④話の最後に「私の話を聞きたいと思ってくれてありがとう」と伝える。
・最後まで謙虚な気持ちを通す。