「1対1なら話せるのに、複数人になると話せない」
「何人かで話すときに、なんとなく居心地が悪い」
「複数人での雑談が苦手で、気まずく感じる」
このような悩みを抱えている方もいらっしゃると思います。
だからといって「自分は、コミュニケ―ション能力がない」などと、自分を責めないでください。
実は、コミュニケーションに問題があるわけではなく、脳の処理が追いついていない可能性が高いことがわかってきています。
つまり、脳の処理能力については人間のメカニズムの問題です。
したがって、大多数の人が「複数人での会話を苦手」としているのです。
脳が「誰に話せばいいのか」や「誰の話を聞けばいいのか」がわからなくなってしまうため、無意識にそういう状況を避けたいと思うようになるのです。
ですから、複数人での会話が苦手でも特に気にすることはなく、むしろ当たり前のことだと考えましょう。
複数人の会話が苦手と感じる理由
どのタイミングで話したら良いかわからない
複数人になると、話すタイミング(声を発するタイミング)が分からなくなることはありませんか?
一対一では、相手が話していないときに話せばよいのですが、複数人になると難しくなり、「全員が話していないとき」というケースが少ないです。
結果、それまで待とうとしたり、一方的に話し過ぎてしまったりなどうまく話せないケースがあります。
テンポの速さに混乱する
一対一の時と比べて、複数人の話は会話のテンポが速いことが多いです。
話題の変化、話し手の変化など移り変わりが目まぐるしく行われます。
会議などを除き、あまり重大な話が行われるケースは少なく、内容も曖昧であることが多いです。
そのため本質(議題)が見えず理解に困ることや、話し手と聞き手を常に両方意識していないといけないため、脳への負担が増えます。
自分の役割や話し手など、意識の向け方に困ってしまう
会議などで正式な進行役がいれば分かりやすいですが、普段の会話の中では話し手や役割がコロコロ変わります。
普段の雑談では、会議のような明確な「司会」がいません。順番通りに発言するルールもありません。
そのためグループの中で自分がどの役割なのか、意識をどこに向ければよいか明確でないことが多いです。
その場その場で見極めないといけないため、判断に困ってしまい何も話せなくなってしまうケースがあります。
複数人での会話のコツ
無理に何か話そうとせず、聞き役に徹する
初対面の人ばかりの交流会。
最初はみんなで会話をしていましたが、時間がたつにつれ、7、8人の集団がいくつもでき、それぞれのテーブルで会話がはずんでいくものです。
もちろん、あなたもそのうちの一つに参加しています。
ところが、そこで展開している会話は、あなたのまったく知らない話題です。そんなとき、あなただったらどうしますか?
会話上手な人なら、どんな話題になってもソツなく入り込むことができるでしょう。
しかし、それが難しいと考える人にとっては、悩ましいところです。
まずは深入りすることなくその場になじむことだけ考えましょう。
自分が知らないことにも関心を持って、キーワードをひろってうなずきながら聞く姿勢を見せることが大事です。
ムリに話に割って入るより、聞き役に徹するほうがよいでしょう。
自分以外の人で盛り上がっていることで、多少の疎外感を感じることがあるかもしれません。
しかし、知らない、話さないというだけで、あなたもその場を共有している一員です。
楽し気に聞いてくれているというだけで、その場の雰囲気を良くし、盛り上げることができるのです。
Aさん「今年のボジョレーヌーボー、もう飲みましたか?」
Bさん「ええ。今年のはちょっと違いますね」
Cさん「いつもより重い感じがしませんか?」
あなた
×「あのう、ボジョレーヌーボーって、この時期に出るんですか?」
Cさん「え?まあ、そうですけど…」
せっかくその場が盛り上がっているのに、基本的なことを聞いて話の腰を折ると言うのは避けたいですよね?
口をはさまず、聞き役に徹するのがポイントです。
仲良くなりたいなら会話を引き出そう
一方、その人たちと仲良くなりたいというゴールを設定している場合は、会話をさらに引き出してあげるようなスタンスで挑むことが大切です。
○「質問していいですか?」
と断りつつ、会話に参加したいという姿勢を見せると良いでしょう。
複数人の会話において、 大切なのは会話のゴールをあなたがどう考えているかです。
もし、あなたのゴールがその場の雰囲気を壊さないだけで良いと思うなら、口を挟まず自然に相槌を打つだけで十分でしょう。
いずれにせよ場をつくる一員として、全体に配慮しておくことが重要です。
※話していて楽しいと思われる人になるには、こちらをご覧ください。
本日のまとめ
複数人での会話が苦手と感じる理由
・どのタイミングで話したらよいかわからない
・テンポの速さに混乱する
・自分の役割や話し手など、意識の向け方に困ってしまう
複数人での会話のコツ
・無理に何か話そうとせず、聞き役に徹する
・仲良くなりたいなら会話を引き出そう