「質問力」はビジネスやプラベートなど様々なシーンで問われる能力です。本日は、質問力を鍛えるメリットについて解説しています。そして、信頼関係を築く上で欠かせない、相手の本音を引き出す質問の仕方を紹介しています。
質問力を鍛えるメリット
信頼関係の構築につながる
質問して相手を知っていきながら、質問で会話のキャッチボールを重ねていきます。
そうすることで、相手の本音を引き出すとともに、こちらの思いも伝えることができ、信頼関係を築いていくことができます。
商談などの場面では、短い時間で関係構築をして、成果を出していく必要があります。
その場合には、質問力を身につけることで、より早いタイミングで深い話をしていくことができるようになります。
相手にきちんと見ていることを伝えられる
相手をよく見ているからこそできる質問があります。
日々の仕事への姿勢や、会議中の発言の語彙力や言い回しなど、変化を見つけたら素直に「何か努力したの?」と質問してみると良いでしょう。
自分の努力や変化に気がついてくれる存在が身近にいると、それだけでモチベーションが上がり、パフォーマンス向上にもつながります。
また、営業先や顧客などの場合は、その人がこだわっていそうなところはないかをよく観察し、そこに触れた質問をすることでぐっと距離が近くなります。
周囲の人の本音が集まるようになる
日々、質問力を生かしてコミュニケーションを取ることで信頼関係の構築ができていると、だんだんと黙っていても周囲が本音を話してくれるようになります。
そうすなると、組織をまとめるマネジメント層としても非常に仕事がしやすくなっていくでしょう。
※会話が盛り上がる。オープンクエッションにちては、こちらをご覧ください。
本音を引き出す質問
ひとつ先を聞く
信頼関係を深めるには、相手の本音を引き出してあげることが重要です。
「俺さあ、会社辞めたいんだよね…」
たとえば、友だちにこんな話を打ち明けられたとしましょう。
あなただったら友だちにどんな言葉をかけてあげるでしょうか?
そもそも、この友だちは会社を辞めたいと言っていますが、本当に会社を辞めたいのでしょうか。
辞めることにポイントがあるわけではないかもしれないのです。
それを見極めるためにも、相手の話の先にどのような問題があるのかということを考えるのが大事です。
たとえば
私 「会社を辞めると、何か楽になるの?」
相手「う~ん、とにかく人間関係がしんどくて…」
私 「そうなんだ。でも、このまま会社は辞めずにいるとして、人間関係を良くするためにできることって何かあるんじゃないかな?」
この友だちは、会社を辞めたいわけではなく、会社の人間関係に悩んでいて、それを解決したいと思っているのです。
相手の話の先にあること、この場合は会社を辞めることの先について質問をすることで、人間関係に悩んでいるという話を引き出すことができたのです。
ひとつ先を聞いてあげる。ただそれだけで、相手も気づかなかった問題に気づき、それを解決することでお互いの関係を前に進めることができるのです。
質問に選択肢を入れる
私 「今日の夕飯、何を食べようか」
相手「何でもいいよ」
私 「何でもいいじゃ困るよ」
相手「うーん、わからないなあ…」
家庭での食事の場面、デートでの店の選択など、こんな会話を経験して困ったことがある方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
これは食事の選択という、ごく身近な場面ですが、往々にして日本人は、自分で考えて答えを出すことにあまり慣れていないようです。
しかし、「何でもいい」「わからない」これでは、会話を広げようと思ってもなかなかうまくいきません。
こういうときには、どういう応対をすれば会話がスムーズに進むのでしょうか。
たとえば
私 「じゃあさ、和食と洋食と中華、どれがいい?」
相手「うーん、洋食かなあ」
私 「洋食か。じゃあ、フレンチとイタリアン、ほかにも何かある?」
相手「だったら、スペイン料理にしようよ」
このように、相手に選択肢を与える質問をすればいいのです。
選択肢を与えてあげれば会話は続きますし、相手も選択肢から選べばいいだけなので、話しやすくなると思います。
相手はきっと、答えを持っているはずです。
現に、和食と洋食と中華のどれがいいかという質問をすれば、3つのうちのどれかを選択する人が圧倒的です。
さらに、選択肢を示されたことで、あえて選択肢にない答えをすることがあるかもしれません。
相手から「わかりません」という答えが返ってきても、相手は話す気がないわけではないのです。
こちらのほうから、
「この人は話す気がないかもしれないからやめておこう」
と引いてしまうのではなく、選択肢を示してあげることで会話が広がっていくことを意識しておいて下さい。
本日のまとめ
質問力を鍛えるメリット
・相手との信頼関係構築につながる
・相手にきちんと見ていることを伝えられる
・周囲の人の本音が集まるようになる
信頼関係の構築に欠かせない本音を引き出す質問
・ひとつ先を聞く
・質問に選択肢を入れる