人を疑うような話し方は信用を失う
困った事態に見舞われたとき、まわりの人たちを疑うような話し方をする人がいます。
×「大切な資料が見当たらないの。あれがないと困るのよ。あなた、勝手にどっかにもってっちゃったんじゃないの」
と職場の同僚を疑うような話し方をする人がいます。
×「急に彼女が僕に冷たい態度を示すようになったんだ。なぜだろう?僕自身は思い当たるフシが一つもない。君、もしかして、僕の悪口を彼女に吹き込んだんじゃないだろうね」
と、友人を疑うような話し方をする人もいます。
いずれにしても、疑われるようなことを言われた側とすれば、「冗談じゃない」という不愉快な気持ちにさせられることでしょう。
はっきりした証拠がないかぎり、誰かを疑うような話し方はしないほうがいいと思います。まわりの人との人間関係がおかしくなっていくだけです。
そればかりか、人を疑うような話し方をしているうちに、「あの人は自分に責任があることを、いつも人のせいにばかりする」と、まわりの人たちからまったく信用されなくなってしまうでしょう。
大切な資料が見当たらないのであれば、同僚に、
○「あれがないと困るの。申し訳ないけど、あなたも一緒に探してもらえませんか」
とお願いすればいいと思います。
彼女の態度が冷たくなったのなら、友人に、
○「最近、彼女に何があったか、君は知らないかい?」
とたずねればいいのです。
そういう話し方をすれば、相手は不愉快には感じないでしょうし、こちらの困っている事態に協力の手を差し伸べてもくれるでしょう。
疑うような話し方をするのでは、相手は離れていくばかりです。
それでは、疑い深い人には、どんな共通点があるのか、その特徴について見ていきましょう。
疑い深い人の特徴
うそが嫌い
疑い深い人は「だまされるのではないか」「裏切られるのではないか」などの不安を抱えていることが多いです。
そのため、恋人や友人、職場の人などにうそをつかれると、人一倍嫌悪感を示すことがあります。
場合によっては、うそが発覚すると感情的になることもあり、余計に疑い深くなってしまう可能性があります。
人を信用するのに時間がかかる
疑い深い人は、なかなかすぐに人を信用することができません。
初対面の相手に対しては、まずは疑ってかかるのが前提になってしまっている場合もあります。
そのため、信頼関係を築くのには少し時間がかかるといえるでしょう。
失敗を未然に防ごうとする
疑い深い人は、仕事などでミスを防げるよう事前に計画を立てて、スムーズに進行していくことが得意です。
失敗を考慮して念入りにシミュレーションしているため、もしトラブルがあったとしても適切な判断ができる可能性が高いといえます。
そのため、同僚や上司から頼りにされる場面も多いでしょう。
疑い深い人への対処法や付き合い方
粘り強く丁寧に説明する
疑い深い人は、こちらが話したことを、最初から疑ってかかってきます。
たとえば、「この間の休日、こんな珍しいことがあった」という話をしたとしましょう。
ふつうの人ならその話を聞いて、「そんなことがあったんだ」と納得するところを、疑い深い人は「ほんとにそんなことあったの?」と疑うわけです。
そういう人を納得させるためには、丁寧に説明することです。
丁寧に説明するためには、それだけでも時間がかかりますが、疑い深い人を相手にした場合、一度説明しただけでは納得してもらえないことが少なくありません。
そんな人に対応するために必要となるのが、粘り強さでしょう。
同じ説明を何度か繰り返し、噛んで含めるように話をしてようやく納得してくれることもよくあるのですから、途中であきらめてはいけません。
可能な限り丁寧な説明をくりかえすこと、これが疑い深い人への対処法といことになるでしょう。
事実をありのまま正直に話す
疑い深い人は、人に騙されることを人一倍恐れていますから、一度でもその人から騙されると、もうその人を信用することはありません。
「あの人は人を騙すから、信用できない」と考え、その相手に「うそつき」というレッテルを貼ってしまうのです。
そういうことになると、もう何を話しても信じてもらえないと考えたほうがいいでしょう。
ですから、疑い深い人とうまくつきあっていくには、「この人は信用できる人だ」と思ってもらうための努力をする必要があります。
では、どうしたら信用してもらえるのか、それは「うそをつかない」ということにつきます。
一度でもうそをつくと、疑い深い人に「信用できない」と思われてしまいますから、つねに正直に話をするよう心がけましょう。
本日のまとめ
疑い深い人の特徴
・うそが嫌い
・人を信用するのに時間がかかる
・失敗を未然に防ごうとする
疑い深い人への対処法や付き合い方
・粘り強く丁寧に説明する
・事実をありのまま正直に話す