常識がない人ほど、「常識がない」と叱る
×「常識がないのか」
×「みんなの迷惑を考えろ」
×「恥ずかしいと思わないのか」
いずれの言葉も、誰かを叱るときによく使われるフレーズです。
このような話し方では相手を不愉快にさせるばかりで、反省させて何かを学ばせる効果は薄いのではないでしょうか。
何のために叱るのかといえば、相手の間違いや努力不足を正すためや、甘い心がまえを改めさせるためだと思います。
しかし、叱るときの話し方が悪いと、相手はそのような点を反省するどころか、むしろふて腐れて、いっそうやる気を失ってしまいます。
「常識がないのか」「みんなの迷惑を考えろ」「恥ずかしいと思わないのか」といったことは、いずれも言わなくてもいい言葉です。
おそらく叱っている人も感情的になって、ついそのような言葉を口にしてしまうのでしょう。
しかし、言うほうが感情的になればなるほど、話し方は悪くなっていきます。相手にイヤな思いをさせるだけに終わり、生産的なことは何一つありません。
とかく誰かを叱るときは、理性的に話すのが大切です。
仏教に「因果」という言葉があります。
すべての出来事には、その原因となるものがある、という考え方です。
相手が間違いを犯したり、怠けたりするのにもその原因があるのです。その原因を指摘しながら話をするのが、理性的な話し方のコツになります。
○「こういう点が問題だから、あなたはそうなのだ。その点を反省すれば、あなたはすばらしい成果を出せる」
という話し方です。
常識がない人の特徴
自己中心的で協調性がない
常識がない人の特徴の1つとして、他人の気持ちを考えられず、自己中心的な行動をとることが多くあります。
周囲に対して気を遣うことができないというよりも、もともと気を遣わない言動をする傾向が強いです。
自分の言動によって周囲に迷惑をかけているという自覚がないため、思っていることをそのまま口にしたり行動したりします。
自分の事は「常識人」だと勘違いしている
常識がない人ほど、実は「自分は常識があるデキた人間だ」と本気で思っています。
普段から自分中心で世の中が回っていると考えているため、自身に対して根拠のない自信があるのです。
たとえば、職場で仕事が特に大きな問題がなく進んでいることが自分の実力だと考えているような人です。
しかし、実際には周囲の人たちが何度もフォローしていて、知らず知らず迷惑をかけているというケースは少なくありません。
自分の評価を考えない
多くの人は、「人からどう見られるか」「どう評価されるか」を、意識するしないにかかわらず、常に考えながら行動します。
ところが、常識がない人にはそうした発想がありません。また、あったとしても普通の人に比べてかなり希薄なのです。
そのため、周りの人が眉をひそめるような言動が平気でできますし、人から注意されても「そんなことおかまいなし」という反応を見せるのです。
「人からどう思われてもけっこう」と開き直っていますから、反省するということはありません。
常識がない言動の原因
自分のことしか考えていない
自分のことしか考えられない、キャパシティの低さが非常識の原因になっていることがあります。
心に余裕がある人は、他人に迷惑がかかることや相手の気持ちなどを配慮して、行動や発言することができます。
しかし、非常識な人は常に余裕がなく自分視点で見たものや、感じたものからの振る舞いしかできません。
嫌なことや面倒なことは他人に任せ、常に自分さえよければいいという考え方をしています。
感謝の気持ちがない
常識がない人は、周囲の人たちに対して感謝の気持ちを持つことがありません。
自分のためになにかをしてくれたとしても、なぜしてくれたのか相手の思いやりを汲み取ることができず、感謝や恩返しをする考えに至らない場合がほとんどです。
周囲の人が自分の代わりに仕事をしてくれたり、手を貸してくれたりしても、「自分を手助けするのは当然の行為だ」と考えています。
それが態度に表れ、誰から見ても非常識な人になってしまうのです。
空気が読めない
常識のない人の自分勝手な言動は、場の空気が読めないことが根底の原因でもあります。
自分への評価を気にしないため、周囲の状況を考える必要がないと思っているのかもしれません。
相手の話を遮って話の主導権を奪うことや、機嫌が悪いときには露骨に不機嫌そうな態度や発言をするなど、自由奔放な振る舞いが目立ちます。
ときに、その空気の読めなさが吉と出ることもありますが、多くは場の空気を察することができず周囲への配慮が足らずにトラブルを引き起こすのです。
本日のまとめ
常識がない人の特徴
・自己中心的で協調性がない
・自分の事は「常識人」だと勘違いしている
・自分の評価を考えない
常識がない言動の原因
・自分のことしか考えていない
・感謝の気持ちがない
・空気が読めない