べき思考を手放す
「~すべきです」という話し方は、相手の反発をかう
×「あなたは今すぐ、ダイエットに取り組むべきね。お腹がポッコリ突き出てきたんだから」
×「君は、もう少し女らしくすべきだよ。今のままじゃあ、いつまでも恋人ができないよ」
この「べき」という言い方に、反発して「ほっといてくれ」と言い返してしまう人も多いのではないでしょうか。
「べき」という強い言葉を使った話し方に、相手は圧力を感じます。
上から命令されているように感じるのです。
相手としては、
「私の上司でもないくせに、偉そうな言い方をするな」
と反発したくなる気持ちになってしまうのです。
ですから、相手に何かすすめる場合には、「べき」という言い方は避けるほうがいいと思います。
それでは、どういう言い方があるかというと、
○「ダイエットしようよ。私も一緒にダイエットがんばるから」
1つには、このように「一緒にしよう」という話し方があります。
こういう話し方であれば、相手も抵抗なく「ダイエットをするか」という気持ちになるのではないでしょうか。
もう1つは、「するほうがいいと思う」という提案型の話し方があります。
○「女らしくしたほうがいいと思うよ。もともと君はとってもかわいい女性なんだから」
この話し方も、相手の抵抗感は少なくなるのではないでしょうか。
また、
○「もともと君はかわいい」
といったように、相手の自尊心をくすぐるようなひと言を加えれば、さらに効果的に相手を説得できると思います。
価値観を押しつける人の特徴
自分が一番正しいと思い込んでいる
自分の考えや価値観が一番正しいと思い込んでいる人は、他人の価値観がどうであるかを気にしません。
そのため、いくら違う考えを主張しても受け入れてはくれず、口論になってしまうことがしばしばあります。
また、自分が正しいのだからみんなも同じ考えに違いない、と自分の考えに自信を持っているので当たり前のように価値観を共用してくる傾向があります。
他人をコントロールしたい
自分が生きやすいように他人に価値観を押しつけてコントロールしようとする人もいます。
価値観を押しつける人は、意識をしなくても人の考えを支配して操作しようとする傾向にあり、相手の意見や考えが間違っていると主張します。「そんな考えはおかしい」
と真っ向から否定して、身近な人や家族に自分の価値観を押しつけてしまうことがあります。
頑固者で許容範囲が狭い
頑固な性格故に、他人の考えを受け入れられず価値観を押しつけてしまうことがあります。
他人から正当な意見を言われても素直に認められず、自分の考えを押し通してしまうのです。
頑固で許容範囲が狭いため、逆に他人から価値観を押し付けられることをかなり嫌います。
価値観を押しつける人の対処法
適当に相槌を入れて聞き流す
価値観を押しつける人は、自分の話しを大人しく聞いてくれる人、口答えをしない人に近寄ってきます。
反論や注意してくる人は苦手で、プライドが刺激され怒ってしまいます。
そんな相手に話しかけられたときは、静かに話しを聞いているフリをすると良いでしょう。
価値観を押し付ける人が話すことに「そうだね」と相槌を打つだけでいいのです。
こちらは何も言わずに、「はい、そうですね」「うん、わかるよ」と適当な相槌で聞き流しましょう。
できるだけ関わらない
価値観を押しつけてくる人とは程よい距離感を保つか、関わらない事が最善です。
ただ、仲良くなった人が価値観を押しつけてくる人だった場合、徐々に距離を取って相手の干渉の範囲内に入らないようにしましょう。
いきなり離れるのも不自然ですから、最初の内は少しずつ接触の機会を減らしていき、最終的につかず離れずの距離で接することを目標にしていくといいです。
どうしても一緒に行動しなければならないという時にも、できるだけ二人っきりにならないように意識して動くようにして下さい。
人数が増えれば増えるほど、価値観を一つにすることは難しくなり、相手からの支配も及びにくくなります。
※やめてほしいことを無理なく伝える話し方について解説していますので、こちらもぜひ、参考にしてください。
本日のまとめ
人に何かをすすめるときに、「~すべき」という話し方をする人がいるが、相手の反発を買ってしまう。
「一緒にしよう」「するほうがいいと思う」という提案型の言い方をすることで、相手の抵抗感は少なくなる。
価値観を押しつける人の特徴
・自分が一番正しいと思い込んでいる
・他人をコントロールしたい
・頑固者で許容範囲が狭い
価値観を押しつける人の対処法
・適当に相槌を入れて聞き流す
・できるだけ関わらない