信頼関係を築くために大切なこと
話し合う
悩みごとを打ち明けられ、それに対してアドバイスをする。
そのときに私たちがよくある失敗は、
×「それは違う」
×「こうしなさい」
と、知らず知らずのうちに「押しつけ」ていることではないでしょうか。
スポーツ競技の世界で知られている、ある名コーチは「それは違う」「こうしなさい」といった強制的な言い方は、意識して「避けている」そうです。
「そのやり方は間違っているよ。だから、いつになっても結果が出ないんだ。こうしなさい」
といった言い方を、相手は望んでいない。悩みを相談するときは、必ずしも「結論を言ってほしい」と願っているわけではないからというのが、その理由です。
では、選手は何を望んでいるのでしょうか。
「話し合いたい」のです。
話しあっていく中で、自分なりの発見をして、納得したいのです。
ですから、名コーチは
○「あなたが結果を出せないのは、こういう理由からじゃないかな。私が思うに、こういう方法を試してみたら、どうだろう?」
といった話し方をします。
「違う、こうしなさい」では、そこで会話がストップします。
断定的な言い方はせずに、
○「私が思うように~じゃないかな」
○「こういうやり方もあるけどどうだろう。あなたはどう思う?」
と、選手に問いかける話し方をする。そこに会話が生まれます。
信頼関係は、会話を重ねていくことで醸成されます。そして人は、信頼できる人の言葉を信じ、実行しようとします。
相談される立場にある人は、往々にして「こうしなさい」と断定的な結論を与えてあげないと、相手は納得しないと考えがちです。
しかし相手が納得するためには、「話しあう」ことから始まるのです。
それでは、相談しやすい人の特徴についてみていきましょう。
相談しやすい人の特徴
自分の悩みを打ち明けて、聞いてもらいたいと多くの人は思っています。そこで重要なのが相談に乗る人でしょう。
自分の周りを考えてみるとわかりますが、誰でも相談に乗るわけではなく、相談に乗るのが得意な人とそうではない人がいます。
その違いを知れば、自分に相談を持ち掛けてくれる人が増えることでしょう。それは人との付き合いの中で重要なことであり、仕事の面でもプラスに働きます。
何かを相談したいと思った時に、誰に相談するか考えてみましょう。その人の特徴が相談に乗ってくれると感じられるのでしょう。
親しみやすい
親しみやすい人は性格や表情から、気軽に話をかけられる人でしょう。
悩みを打ち明けるためには、まずは自分から話を切り出さなければなりません。日頃は愛想がない人でも、相談を持ち掛けると親しみやすい態度を取ってくれる人もいます。
ただ、人は見かけによらないという言葉もありますから、外見的な特徴ではなく、本人の性格が大きな要素となります。
相手の時間を取る「相談」という行為でも、快く受け入れてくれるような人は話しやすいものです。
聞き上手
聞き上手で相手の話をじっくり聞く人も相談しやすいと思われます。
相談する時って話が上手くまとまらなくて不安に感じることがありますよね。そんな時でも優しく丁寧に聞いてくれる人がいれば安心するはずです。
話の途中で割って入ったり適当に聞いたりするのではなく、相手の話にしっかり耳を傾けて言葉を引き出してあげることが大切です。
肯定的
相談に乗る時の基本は相手を否定しないことです。
肯定的な人は相手の話を一旦受け入れるので、会話がしやすく相談事も気軽にできる印象を持たれます。
相手を肯定することで、安心感を与えることができ、悩みを素直に打ち明けていいのだと思わせることができます。
相談したい人はそのヒントを求めているのであり、自分のこれまでのやり方を否定されたくありません。
相手を肯定することから相談は始まります。
※相談を受けたときの大切なポイントについて解説していますので、ぜひご参考にしてください。
本日のまとめ
信頼関係を築くのに大切なこと
☆話し合う
悩みごとを打ち明けられ、それに対してアドバイスをするときは、
×「それは違う」
×「こうしなさい」
といった「押しつけ」る話し方をするのではなく、
○「私が思うように~じゃないかな」
○「こういうやり方もあるけどどうだろう。あなたはどう思う?」
といった話し方をするのがよい。
相手と「話し合う」という姿勢が大切である。
相談しやすい人の特徴
・親しみやすい
・聞き上手
・肯定的