同じ話を繰り返す人の心理
自慢したい、優越感に浸りたい
「この前残業した時、上司に夕飯奢ってもらったよ」「彼氏にこのネックレス買ってもらった」とこの前聞いたばかりの話をまたしてくる人がいます。
一番考えられる理由は、自慢したいことです。すでに相手に話したかもしれないのですが、確実に自慢したいため、繰り返しになっても構わない心理状況になっているのです。
また、自分が活躍した話や成功した話を自慢話として繰り返すときは、周囲の人たちから称賛の眼差しや言葉を浴びて、優越感に浸りたいという心理があります。
不安になっているから
話すべきことを全て相手に伝えたかどうか、不安になることがあると思います。
肝心なことを忘れて世間話で終わった経験は誰でもあるかもしれませんが、「何かを忘れている」という不安な心情があると、同じ話を繰り返すことがあります。
きちんと全て伝えようと思うと、緊張感で記憶力が邪魔されてしまうかもしれませんし、確認しながら話しているうちに同じ部分を繰り返すこともあるでしょう。
表面上では笑いながら会話していても、ネガティブな感情がある人は不安に押しつぶされそうになることもあります。
相手によく思われたいと感じると、更なる緊張感で話題に集中できないのです。
前回リアクションがなかったため
同じ話を繰り返す人は、自覚していてわざと繰り返すこともあります。その理由は最初に話した時に、相手から期待したリアクションが得られなかったためなのです。
たとえば「あの人、彼氏と別れたらしいよ」と驚くネタを提供したのに聞き流されるような態度をとられたとします。
そんなとき、期待した反応がないと自分の話が伝わっていないと思ってしまうのです。
興味のない話をされたり、他人の噂話や悪口を聞かされたりするのは楽しくないので、そんな時にわざと聞き流す人もいるでしょう。
しかし、場合によって、そのような態度が「話が通じていない」と解釈してしまう瞬間なのです。
話題がない
同じ話を繰り返す人は、話題が他にない場合もあり、コミュニケーションに悩んでいることもあります。
他人と会話するのが苦手な人は、自分が得意な分野は熱弁をふるいますが、それ以外のことになると口数も少なくシーンとなってしまうかもしれません。
つまらない人だと思われないように、得意な話や経験を語るため、結果的に同じことの繰り返しになることがあります。
他人に話せることが限定されてしまうと同じ話題に辿り着きやすく、なんとか会話を続けることで頭の中がいっぱいになり、同じ話をしていることに気づかないのです。
同じ話を繰り返す人の対処法
円滑な人間関係を築いていくコツの1つに、「聞き上手になる」ことがあげられます。
アメリカの思想家で、多くの人間関係本を書いたデール・カーネギーは「聞き上手は、人間関係の潤滑油である」と述べました。
この「潤滑油」という言葉には、「人間関係を円満、円滑にしていくための大切な要素」であるという意味があります。
人間は、自分の話を誠意を持って聞いてくれる人に、自然に好感を持つものです。
ですから、聞き上手な人は、会社の同僚であれ、友人や仲間同士であれ、周りの人たちと仲よくつきあっていけます。
そして、まわりの人たちと仲よくつき合っていくことは、自分自身が日々幸福な気持ちで暮らしていくためにとても大切なことなのです。
カーネギーは、この言葉で、「自分の主張ばかりするのではなく、まずは相手の話をよく聞くように心がけることが大切だ」と指摘したのです。
時に、人の話を聞きながら、
×「その話なら聞きました」
×「あっ、そう」
などと、そっけない言い方をする人がいます。
これでは聞き上手にはなれず、周りの人たちと仲よくつき合っていくこともできないでしょう。
たとえ聞いたことのある話であっても、
○「いいお話です」
○「それは面白い。あなたの話は学びが多いよ」
などと上手に同調するのが聞き上手になるコツであり、また、円満な人間関係を築いていくうえで大切なことになります。
本日のまとめ
同じ話を繰り返す人の心理
・自慢したい、優越感に浸りたい
・不安になっているから
・前回リアクションがなかったため
・話題がない
同じ話を繰り返す人の対処法
聞いたことがある話をされたとしても、
×「その話なら聞きました」
×「あっ、そう」
などと、そっけない言い方をするのではなく、
○「いいお話です」
○「それは面白い。あなたの話は学びが多いよ」
などと上手に同調するのが円満な人間関係を築いていくうえで大切なことになる。