威張る人の心理
マウントを取りたい
人に対して威張るというのは、相手よりも上に立とうとする行為といえます。
たとえば、会社で威張る上司と威張らない上司がいますよね。その違いは、部下に対して自分の力を誇示したいという意識を持っているかどうかでしょう。
部下に対して威張る上司は、自分の強い立場や自分のもっている力を部下に誇示しようとしているのです。
そこにあるのは、「力を明確に示すことで、相手に対して精神的にマウントを取りたい」という心理です。
威張る上司を見ると、部下は「うるさそうな人だから反抗しないほうがいい」と思うかもしれません。
そうなれば、上司は、威張って見せることで「なめられたくない」という目的を達成できるわけです。
相手との力関係を過度に意識して、相手に優位性を示したいと思っているのです。
虚勢を張って強く見せたい
威張る人は、自分に自信がないという心理傾向が見られます。
本当の意味で自信があり、実力を具えていれば、威張った言動をして自分の強さをアピールする必要はありません。
黙っていても、人から尊敬され、仰ぎ見られる存在になるのですから、威張って見せなくてもいいのです。
一方、自信がない人は、自分が実力がないことや小心者であることを自覚しています。
そのため、人から軽く扱われることを恐れて、意図的に虚勢を張ってしまうのです。
たとえば、職場の同僚で、「これやっておいて!」「その仕事終ったらこっちもね!」などと、仕事で指図してくる人っていませんか?
こういう人は普段から威張って上から物を言うことで、立場的に上に立とうとしていることがほとんどです。
人から軽く見られ、人からさげすまれるかもしれないという恐怖心から、虚勢を張っているのです。
※上から目線な人の特徴について解説していますので、ぜひ参考にしてください。
ストレスを発散したい
日ごろ溜まっているストレスを解消したいというのも、威張る人の心理の1つです。
たとえば、飲食店を利用した時、店員に対して威張った態度を取る人がいます。
「客は店員よりも上」という自分の立場を利用して、店員に不当なクレームをつけたり、ダメ出しをしたりするケースです。
そういう人は、ふだん会社の上司からしょっちゅう怒られたり、家庭内で抑圧されたりしていることが少なくありません。
上司から怒られればストレスを感じるでしょうし、家庭内で抑圧されているとフラストレーションも溜まることでしょう。
このタイプの人は、自分よりも弱い立場の人に対して威張ることで、気持ちをすっきりさせようとするのです。
威張る人の対処法
職場で威張る人への接し方
威張る上司
威張る上司に対しては話すときに、内容より表現に気をつけましょう。
このタイプは、「自分は絶対に正しい」と思い込んでいます。
あなたの言い分が正しくても、嫌われたらあなたの立場は危うくなるので言い方には気をつける必要があります。
自分をバカにした人間を容赦なく攻撃するのがこのタイプです。
正論を口にしても聞く耳を持たず、逆に目の敵にされかねません。責任ある仕事がもらえなくなったり、下手をすると左遷されたり、幹部に根回しされてリストラ対象にされる危険性があります。
威張る同僚
威張る同僚に対しては、自慢話は適当に聞き流すようにしましょう。
自信はないくせにプライドだけは高いので、絶えず周囲からの高い評価を求めています。
その裏返しとして、他人のささいなミスは大げさにあげつらいます。優秀な同僚を批判し、会議でもせっかくの流れを捻じ曲げようとします。
いつも自分が一番でないと気がすまないため、学歴や、有名人の知り合いなどを聞いてもないのに自慢したがります。これも不安の裏返しといえます。
このタイプの同僚と接するには、相手の実力がどのくらいかを正確に見極めます。
実際に実力があれば、協力し合い、コミュニケーションを図るのもいいでしょう。単なる強がりなら、自慢話を真に受けることはありません。
威張る部下
威張る部下には、責任をもたせましょう。
権力や力関係には敏感なだけに、上司の前ではおとなしくしている人でも、目を離すと、同僚や後輩をバカにしたり、嫌がらせをしたりする場合があります。
「自分は特別」という意識が強く、いつも一番でいないと気がすまないため、自分より能力がある人間の足を引っ張ることも少なくありません。
そこで、責任ある仕事を与え、それを成し遂げるとどう評価されるのかを説明するといいでしょう。
ほかの同僚には注意が向かないくらい時間と手間がかかる仕事がうってつけです。
本日のまとめ
威張る人の心理
・精神的にマウントを取りたい
・自信がないため虚勢を張って強く見せたい
・不満やストレスを発散して解消したい
威張る人の対処法
○威張る上司
・話す内容より表現に気をつける
○威張る同僚
・自慢話は適当に聞き流す
○威張る部下
・責任をもたせる