頼みごとが多い人の心理
信頼している
人は「この人なら自分の頼み事は断らないだろう」、「この人は自分よりも優れているから頼めば安心だ」と信頼している相手には、頻繁に頼み事をする傾向があります。
ですから、なぜいつも自分にだけ頼みごとをしてくるのかわからないという時は、まず相手から信頼されている、認められていると思ってもよいでしょう。
ところが、いつも自分にばかりプレッシャーがかかってしまうと、職場にいることや相手と接することが次第に辛くなってしまうこともあります。
そうなる前にこちらの素直な思いを伝え、代替案を考えてもらうのが大切になるでしょう。
試したい
相手が自分のためにどれだけ尽くしてくれるか、大切に思ってくれているか、愛情を測るために頼み事を頻繁にする人もいます。
片想いの相手、あるいは両想いかもしれないと感じることが多い相手に対しては、さりげなく試すつもりで頼みごとをします。
このタイプの人は、承認欲求が強く、愛されたい、良い関係を築きたいと思ってはいるものの、それを建設的に表現することができず相手を動かすことで自分への愛を確かめようとするのです。
ひとまずこの方法で相手の気持ちを確認し、今後の行動の仕方を考えていこうという思いがあるのでしょう。
好意をアピールしたい
自分の思いを知ってほしいので、特定の相手に対して頻繁に頼みごとをする人もいます。
ストレートに行為があることを伝えることはできなくても、仕事についてわからない点を質問したり、相談ごとを持ちかけたりするだけで満足しているのでしょう。
さらに頼みごとを引き受けてくれた、親身になってくれたという場合には、より嬉しい気持ちになれるのです。
頼みごとばかりする人には、このようなピュアな気持ちがある場合もあります。
頼みごとが多い人の対処法
頼み返す
頼み事が多い人の中には頼み事をされて嬉しい人もいるので、同じくらいのレベルの頼み事を自分も相手にしていきましょう。
相手は案外喜んで引き受けてくれるかもしれません。
また、頼み事をされることへの負担が相手も理解でき、あまり頼み事をしてこなくなる可能性もあります。
断り上手になる
頼み事を断ることは一概に悪いことではありません。
また、断ることで必ずしも相手が不機嫌になるとも限りません。大事なのは断り方です。
相手が不快にならないような断り方をすれば関係が悪くなることなく、自分の負担が軽くなります。
※断るのが苦手な人へ。上手な断り方については、こちらの記事を参考にしてください。
後でと伝える
頼み事をされても、自分を優先することは必要です。
断るのではなく、また自分のことを後回しにするのでもなく、「今は忙しいから○○が終わったらね」などとお互い譲歩するような感覚で頼み事を聞いてあげましょう。
相手はそのように説明されれば状況を理解して自分で事を進めるかもしれませんし、それまでちゃんと待っていてくれるかもしれません。
「それならもういい」と不機嫌になるような人なら、精神的に幼い人だと言えるので、あまり関わるのはやめた方がいいかもしれません。
しつこい頼みごとをされたときの話し方
自己説得で退散させる
「来週、休暇をとりたいんですが」
と部下が言ってきた。
そんなとき、
×「ダメだ」
にべもなくハネつける上司は三流です。部下の恨みを買い、人間関係は壊れてしまうでしょう。
これでは人を使うことはできません。
では、
×「ダメだ。忙しいのはわかっているだろう」
と、ノーの理由の説明をする上司はどうか。これも二流です。
(忙しいのはわかるけど、なんとかならないのかよ)と部下に不満が残るからです。
一流上司は、たとえば次のような会話に持っていきます。
○「いいよ。で、キミが担当している××関係の仕事は誰がやる?」
「A君に頼もうかと思います」
○「そうか。しかし、Aはいま手一杯じゃないか?」
「無理ならB君に」
○「担当が違うだろう。大丈夫か?」
「わかるように説明しておきます。
○「ところで、万一、緊急事態が発生した場合は、キミに連絡を取るということで構わないんだな」
「…。休暇はけっこうです」
ノーと言われたら不満が残りますが、巧妙な質問で追い込み、トラブルが起こったときのことをイメージさせ、
「やっぱり俺がいないとダメか」
と結論を部下自身に出させることによって、不満も恨みもいだかせることなく目的を遂げることができます。
これは心理学でいう「自己説得」というもので、他人から説得されるよりも、自己説得の方が効果が高いとされています。
本日のまとめ
頼みごとが多い人の心理
・信頼している
・試したい
・好意をアピールしたい
頼みごとが多い人の対処法
・頼み返す
・後でと伝える