人をけなす人の心理
自分を過信している
自分に自信があるため、人に対して上から目線になっているのが、人をけなす人の心理です。
このタイプの人は職場で
「A君はほんとに仕事ができないよね。ミスも多いし、あんなことでは出世はとてもおぼつかないし、下手したらクビになるぞ」
というような悪口を平気で言います。
そこにあるのは、「自分は仕事ができる」という自信にほかなりません。
自分に自信を持っているのは良いことです。
しかし、その自信は自分の中で確立しているものなのか、それとも他人との優越をつけるためのものなのかで、大きく変わってきます。
人より優位に立ちたい
人をけなす人は「人より優位に立ちたい」という心理を持っていることも多いです。
人より優位に立ちたいという心理は、大なり小なり多くの人が持っているものですが、それがネガティブな形として発露してしまうと人をけなすという行動に結びつきます。
たとえば、同期入社のライバルをけなす人がいるとしましょう。
この場合、自分のほうが明らかに実力が上で、ライバルよりもまちがいなく早く出世できるという確信があれば、あえてライバルをけなす必要はありません。
そこには、自分が向上して、ライバルよりも優位に立とうとするのではなく、ライバルを貶めることで自分が優位に立とうとする心理があるのです。
ストレスを発散したい
人をけなす人がターゲットにするのは、職場の同僚やクラスメート、友人や知人ばかりではありません。
たとえば、テレビを友達といっしょに見ているときに、テレビに登場するタレントや俳優などをけなす人がよくいます。
美人俳優が出てくると、「性格悪そう」とか、「美人だけど、話すと頭が悪いのがバレるよね」というように、その人の悪口を言います。
この場合、けなす人とその俳優にはなんのかかわりもありません。
では、どうして直接関係のない人をけなすのか、それは「ストレス発散」です。
このタイプの人は、テレビタレントやアスリートなどをけなすことで、日ごろ溜まっているストレスを軽減したり、発散したりしているのです。
人をけなす人の対処法
自分の感情をハッキリと示す
人をけなす人は、相手がけなされて黙っていたり、受け止めてくれたりすると調子に乗ってどんどんひどいことを言うようになります。
ですから「自分の感情をハッキリと示す」ことは対処法の1つになります。
たとえば、けなされたとき、あなたが非常に不愉快だったとします。
そのときは、ハッキリと相手にもわかるように不愉快そうな表情を浮かべ、「嫌だ」という意思をはっきりと示すことです。
そして「あなたの言いなりにはならない」という気持ちをしっかり伝えましょう。
そんなハッキリとした態度が、相手に「こいつは手強いぞ」と思わせる牽制の意味を持つのです。
周囲の人を味方につける
周囲を味方につけるのも対処法の1つになります。
あなたが些細なことで揚げ足を取られ、けなされたとします。そういった状況を打開するキーマンは、実はそのときに近くにいる人たちです。
なぜなら、周囲にいる人たちは、心の中で「けなす人を軽蔑している」ケースが多々あるからです。
ですから、思い切って、自分はここまでけなされる覚えはないことを、周囲の人に伝えてみましょう。
すると「もうその辺にしておけ」といった空気になり、あなたの味方に付いてくれる人が増えるでしょう。
他人をけなすような相手に対しては、無理をしてひとりで対処しようとせず、周囲を味方につけることも大切です。
けなすことしかできない人との接し方
自尊心をくすぐる
人は自分をけなす人より、ほめてくれる人を好みます。
日頃人をけなしてばかりいる人は、誰からもほめられません。
しかしそういう人ほど自意識過剰で、一見クールに振る舞っていても、人からチヤホヤされたがっているものなのです。
そこで、本題に入る前に相手を持ち上げましょう。
○「権限のあるあなたに相談しているのです」
○「この件についてのエキスパートだと誰もが言っているのを聞いて、ぜひお願いしたいと思いまして」
といった言葉を最初に伝えておきます。
そして、ほめるときは、できるだけ具体的な言い方をします。
×「あなたは知識が豊富なので」
といった漠然とした言い方だと、見え透いたお世辞にしか聞こえません。
このタイプは猜疑心も強いので、「何か魂胆があるな」と疑われてしまいます。
他人をけなす人は、疑り深いので嘘はすぐに見抜きます。具体的な事実に基づいてほめたほうが信憑性があり、自尊心は満たされるのです。
本日のまとめ
人をけなす人の心理
・自分を過信している
・優位に立ちたい
・ストレスや鬱屈を発散したい
人をけなす人の対処法
・自分の感情をハッキリと示す
・周囲の人を味方につける