クレーム対応が上手い人の特徴
焦らず、平常心で対応する
クレーム対応が上手い人は、どのような投げかけに対しても焦らず基本の顧客対応に努めています。
想定外の不満や要求を受けるとつい慌ててしまいますが、焦って受け答えが雑になると、さらに話がこじれてしまいます。
クレームに限らずどのような顧客に対しても落ち着いて受け答えを心掛け、メモを取るなどして状況や顧客の要求を明確にして最適な対応を探ることが大切です。
真摯な姿勢で対応する
「クレームか、面倒だな」というようなふてぶてしい態度は、顧客に伝わってしまいます。
企業の顔として決して真摯な姿勢を崩さないことも、対応の基本です。
そして、クレームに至った原因が企業側の理由でなくても、不満を持たせたことそのものを謝罪する姿勢が大切です。
まずは「ご不快な思いをおかけしまして大変失礼いたしました」と率直に伝えましょう。
もちろん、企業側に非があることが判明した場合は、より誠実で丁寧な謝罪が必要です。
相手への共感を表現する
クレームを投げてくる顧客の多くは、顧客自身の主観的なロジックで不満を膨らませている場合もあるので、対応する側としては心底共感できないと思うかもしれません。
しかし、相手の立場に立って状況を把握するとクレームの真の理由が見えてくることがあります。
そして、「お気持ちをお察しします」という共感の言葉や相槌で共感を表明することで、相手の態度も和らいでいくことがあります。
相手の話を遮らない
顧客のクレームを遮らず耳を傾けていると、だんだん顧客の気持ちも落ち着いていきます。
クレームを話す顧客は、話が前後して長くなったり、感情と事実が混ざってしまったりという傾向があります。
つい話をまとめたくなるものですが、顧客は話を遮られたと感じると、より一層不満が膨らんでしまい、さらに話が長引いてしまいます。
顧客の話が一段落してから解決策を提案する方が、顧客も聞き入れやすくなるでしょう。
感情を取り乱さない
クレーム対応では、顧客の語気につられて熱くならないことも大切です。
対応する側としても、怒りをぶつけてくるクレーマーへの対処は気分の良いものではなく、つい強い言葉で反応してしまいそうになるものです。
しかし、感情的に対応してしまい「売り言葉に買い言葉」になると解決するはずがありません。
冷静に、相手の心情を読みながら対処しましょう。
クレーム対応には「ほめる」が効果的
苦情やクレームへの対応には、相手を「ほめる」と効果的です。
相手は、心理的には戦闘態勢に入っています。「ほめる」のは、その戦意を失わせる殺し文句になります。
○「たいへん貴重なご意見をいただきました。ありがとうございます」
○「ご親切にわざわざご意見をちょうだいしまして、恐れ入ります」
○「うかつにも、私、まったく気づいていなかった。教えてもらって助かったわ」
○「勉強になるよ。今後とも勉強させてください」
一方で
怒っている相手に
×「そう怒ることないじゃないか」
×「もっとおだやかに話し合いましょう」
などというと、いっそう相手を怒らせる結果になります。
イラついている相手に、
×「なにをイライラしているの」
といえば、相手はますますイラついた態度で迫ってくるでしょう。
感情を取り乱している相手に
×「落ち着いて、冷静に話しましょう」
といったところで、相手は、けっして冷静にはなりません。
ところが、「ほめる」と相手は急に大人しくなります。
「火消し効果」といってもいいですが、要は、ほめ言葉には鎮静作用があるのです。
カッと頭に血が昇っている人に対して「ほめる」のは、分別をわきまえた冷静な大人でなければできません。
そんな大人の振る舞いで対応されると、ささいな不都合を取り上げて大声を出して苦情、クレームをわめき立てている自分を
「なんて大人げない」
と反省する気持ちが生まれるからではないでしょうか。
そのうちに、「そんなに怒るほどのことでもないのかな」といった気持ちになるはずです。
怒りの感情はだいぶ下火になり、口調も落ち着いたものになります。
本日のまとめ
クレーム対応が上手な人の特徴
・焦らず、平常心で対応する
・真摯な姿勢で対応する
・相手への共感を表現する
・相手の話を遮らない
・感情を取り乱さない
クレーム対応には「ほめる」が効果的
相手は、心理的には戦闘態勢に入っています。「ほめる」のは、その戦意を失わせる殺し文句になります。
具体例
○「たいへん貴重なご意見をいただきました。ありがとうございます」
○「ご親切にわざわざご意見をちょうだいしまして、恐れ入ります」
○「うかつにも、私、まったく気づいていなかった。教えてもらって助かったわ」
○「勉強になるよ。今後とも勉強させてください」