人への説教は何の役にも立たない!?
苦しんでいる人、思い悩んでいる人を見ると、人はつい非難めいたこと、説教じみたこと、教訓めいたことをいってしまいます。
もちろん、そこには愛情もあるのでしょうが、同時に自分の優位性を確認しているかのような響きもあります。
仕事で失敗した人、不運で逆境に立たされている人に対して、つい、
×「だからあなたはダメなのよ」
×「どうにかならないの。どうにかしてよ」
×「ダメなあなたは嫌いです」
など…。
しかし、そんな言葉が何の役に立つのでしょうか?
そんなとき、その人を救うのは、身近な人のほめ言葉です。
〇「あなたは逆境をパワーに変えられる人じゃありませんか」
〇「これまで何度も壁にぶつかっては乗り越えてきたじゃない、あなたは」
〇「あなたがどんなことになろうとも、私はあなたを応援します」
仕事の同僚、奥さんや夫、子供や兄弟、教え子や恩師が苦境にあるときには、ぜひそんな「ひと言」をかけてもらいたいものです。
あなたのほめ言葉は、立ち直りのきっかけになります。また、あなたとの人間的な絆をさらに強いものにするはずです。
説教したがる人の心理
ストレスを発散したい
ストレスがたまっている人は、自分でも無意識のうちに人に説教することでストレスを発散させようとする傾向があります。
責任ある立場の人は常に仕事に追われているため、心に余裕がなくなって部下にきつくあたってしまいがちです。
失敗したら原因を突き止めて再発防止をすることが大切ですが、それだけでは気が済まず、説教をすることでストレスを発散しているのです。
自分の言っていることは一番正しい
説教したがる人は、自分の言っていることは、一番正しいと思っている傾向があります。
人それぞれに様々な価値観・意見を持っていることが理解できておらず、少しでも自分と違った考えの人がいれば「正してあげよう」という気持ちで説教するのです。
自信満々に持論を展開するので、聞いている方はとてもイライラします。
また、このタイプの人は、相手から反論されると「何言ってるんだ!お前のためを思っている言っているんだ!」と怒りをあらわにします。
同じ失敗、苦労をさせたくない
「同じ失敗をしてほしくない」
「苦労をさせたくない」
など、「この人に良くなって欲しい」という、純粋な気持ちで説教をする人もいます。
面倒見が良い親分肌のタイプの人は、部下や後輩の教育にとても熱心です。
このタイプは説教もしますが、日頃とても親身になって面倒を見てくれるので、「自分のためを思って言ってくれている」と部下はちゃんと理解しています。
説教したがる人の中には、自分のように後悔する人生を歩んでほしくないと思っている人もいます。
説教したがる人の対処法
周りの人に助けてもらう
だれかれ構わず説教する上司から逃れるには、周りに協力してもらうのが良いでしょう。
説教が始まったら、上司に話しかけてもらうよう周りにお願いしましょう。
たとえば、説教が始まってある程度時間が経ってから
「課長、急ぎの仕事をお願いしたのですが」
「課長、〇〇の件で質問したいことがあるのですが」
と同僚が用事を作ることで、説教の打ち切りを狙います。
仕事の質問など、大切な話であれば説教を中断させることができるでしょう。
周りと協力することで、説教を早く終わらせて居心地の良い環境を作ることができます。
真剣に聞く
説教をしている人の顔を見て、相づち交えながら真剣に聞きましょう。
たとえば
「課長のおっしゃる通りです」
と素直さを出しましょう。
間違っても「そんな話聞いていません」などと、反論したり、退屈そうにしたりしてはいけません。
「何だその態度は!」と相手はカチンときます。
そこから「だいたい君は普段から~」とか過去の話も持ち出し兼ねません。
その場から逃げる
説教が始まったら、何かと理由をつけてその場から逃げるのも手段の一つです。
他の上司に呼び出されている・仕事が立て込んでいる…など、相手を納得させられる理由で説教を回避しましょう。
もっと良いのは、説教されそうな空気を事前に読み取り、無言でその場から姿を消すことです。
何回も使えませんが、具合いが悪いフリをしてトイレに逃げるという手もあります。
本日のまとめ
人への説教は何の役にも立たない
仕事で失敗した人、不運で逆境に立たされている人に対して、
×「だからあなたはダメなのよ」
×「どうにかならないの。どうにかしてよ」
など、批判めいたことや説教じみたことを言うのではなく、
〇「あなたは逆境をパワーに変えられる人じゃありませんか」
〇「このくらいの病気に負ける人じゃないって、私は信じています」
などのほめ言葉を伝えることで、相手を救うことができる。
説教したがる人の心理
・ストレスを発散したい
・自分の言っていることは一番正しい
・同じ失敗、苦労をさせたくない
説教したがる人の対処法
・周りの人に助けてもらう
・真剣に聞く
・その場から逃げる