否定の言葉は口ぐせ!?
「いや、違うでしょ」「そうでないよ」「それは無い」というように、何を言っても、否定的な言葉を返してくる人がいます。
人には2つのタイプがいて、会話に「肯定から入る人」と「否定から入る人」がいます。
例えば「これ美味しそうですね」という話に対して、
肯定する人)「ほんとだ~、食べてみたい」
否定する人)「でも、いや~、カロリー高いよね」
というような返答の違いがあります。
いずれも、肯定的に話そう、否定的に話そうと意識しているのではなく、口ぐせの
ようになっているケースがほとんどです。
否定から入る人の特徴
プライドが高い
他人の意見よりも、自分の意見の方が優れていると考えている人は、何を言われても反射的に否定から入ります。
マイナス思考
「どうせできない」と考えていると、できない理由ばかりに注目してしまい、結果、どんなことに対しても否定的な言葉を発してしまいます。
頑固
変化することを拒絶してしまい、人から新しい提案や意見を取り入れることを嫌います。自分が変わることが嫌なために、否定的な言葉が出てきてしまいます。
否定から入る人の心理
否定する人は「それは違いますよ」というフレーズを言うことが「話が盛り上がる」「反対のこと述べることが賢い」「ユーモアがある」と考えている傾向があります。
中には、否定することが相手の為になると信じて疑わない人もいます。
否定から入る人の会話例
話し手) 「〇〇は健康にいいらしいよ」
否定する人)「どうせ、何かの回し者でしょう」
話し手は、否定されたことで、もうこれ以上、話をしたくないという気持ちになり、会話が途切れてしまいます。
話し手) 「ここのランチとても美味しかったよね」
否定する人)「そうかな‥、他にもっと美味しいところ知っているよ」
話し手は否定されたことで、気分を害してしまい、せっかくのランチが台無しになります。
話し手は、この人とは、もう一緒にいきたくないと思うでしょう。
否定・反論するときの「4つのポイント」
それでは、どういった話し方をすれば、相手を不快な気持ちにさせることなく、自分の意見や考えを伝えることができるでしょうか。
例:職場で
部下「今回のプロジェクトはA案ではなく、B案で進めた方が良いと思うのですが」
上司「いや、B案はダメだ。やるなら、A案のほうが良いに決まっている」
このように、すぐに、否定してしまうと、部下はやる気を失くしてしまうどころか、上司に対して反感や反発心が芽生えてきます。
相手を傷つけずに否定、反論するときのポイントは、
①相手の意見を最後まで聞くこと
②その考えに至った理由をしっかりと聞くこと
③相手の意見を受け止めること
④自分の意見を述べること
①~④の順番に従って、話を進めていきます。
①~④の順で会話を進めていくと
上司
①「なるほど、B案のほうが良いと思ったんだね」
②「良いと思った理由を聞かせてもらえないかな?」
部下「B案の方が、コスト面を考えた場合、安価に抑えられると考えられます」
③「ねるほどね」などと相槌を入れながら、しっかりと話を聞く
④「確かにその考え方もあるよね。ただ、B案の場合…(自分の意見・考えを言う)、
どうだろう?」
相手の話を最後までしっかりと聞くことは、会話の基本です。この基本が当たり前のように出来る人が、魅力的な上司ではないでしょうか。
※【参考】否定表現を肯定表現に置き換える
本日のまとめ
・否定的な言葉は、無意識なうちに口ぐせのようになっていることがある。
・否定する人は「プライドが高い」「マイナス思考」「頑固」といった特徴がある。
・否定する人の心理は、頭の片隅で、否定の言葉を発することで話が盛り上がると考えている傾向がある。
相手を不快にさせることなく、否定、反論する良い話し方は
①相手の意見を最後まで聞くこと
②その考えに至った理由をしっかりと聞くこと
③相手の意見を受け止めること
④自分の意見を述べる
①~④の順に話を進めることで、相手を傷つけることなく、否定、反論することができる。