「声かけ」が減っている職場が増加中
自分の仕事が手一杯で、ほかのメンバーを見守るゆとりを持てないリーダーが増えているそうです。
メンバーが頑張って仕事に取り組んでいるということすら気づかない、あるいは関心を持つことができない状況に陥っているようです。
「あの仕事はできた?」と、リーダーから結果しか問われないと、部下は寂しい気持ちになります。
しかし、忙しくなればなるほど、リーダーは「できたか、できなかったか」にしか興味、関心を持つことができなくなります。
部下として働いているときには、結果しか見てくれないリーダーに対して「嫌だな」と思うのですが、いざ自分がリーダーになってみると、「部下を育てる」どころか、「部下を見守る」ことすらしなくなってしまうのです。
あなたは、結果だけしか見ないリーダーになっていませんか? あるいは「仕事が忙しすぎて、部下に関心がない」という状態になっていませんか?
「声かけ」をしないことのデメリット
組織に悪影響
声かけをしないことは、部下にとっても、上司にとっても、そしてその組織にとってもマイナスしかありません。
なぜなら、情報が共有できずに大きなミスを犯すかもしれないからです。
緊急性の高いことであっても、部下は
「状況がはっきりしていないし、ちゃんとまとめて話さなければ上司に叱られそうだ。そもそも忙しそうでとても耳を傾ける余裕なんてなさそうだ」と思ってしまいます。
結果、大きなミスが発生してしまうことになりかねません。
メンバーのやる気が喪失
さらに良くないことに、メンバーがその組織に対して愛着が持てなくなっていくことです。
そして、メンバー各人が自己重要感を持てなくなっていきます。自己重要感とは「自分のことを大事に思える気持ち」です。
これは、誰かの役に立っているという実感や、誰かに認めてもらえているということを感じると高まっていくものです。
声かけがないために、自己重要感が薄れてしまい、結果、メンバーのモチベーションが下がることになります。
※職場でやる気を出させるコツについてはコチラの記事を参考にしてください。
「声かけ」をするメリット
メンバーの自己重要感が高まる
「声をかけてもらえる」と、人は「自分の存在を認めてもらえている」と感じます。
「自分自身が必要とされているのか?」「ここにいていいのか?」
といった不安を抱えている人はたくさんいます。
そんなときに声かけをしてもらうことで、「自分はここにいていいんだ」と思うことができます。
自分の行動に対して、褒められたり、感謝されたり、ときには叱られたりすることでさえ「自分は必要とされている」と思うようになっていきます。
声をかけるというのは相手の自己重要感を高め、お互いの親密度を活性化することにおいて、とっても大事なことです。
※自己重要感を高める話し方についてはコチラの記事を参考にしてください。
「声かけ」に大事なポイント
関心を持つ
相手に関心を持つと実はいろんなことが見えてきます。
表情の変化、見た目の変化、声の調子の変化、今何に取り組んでいるか、何に関心があり何に困っているのか、などです。
そして、そこで感じたことを言葉にします。
◎なにか元気がなさそうだと感じたら
「なんか心配ごとがあるの?」と声をかけてみる。
◎なんか嬉しそうだと感じたら
「なんかいいことあった?」と声をかけてみる。
取り組みの様子を見て、そのちょっとした変化についてコメントをします。
本心で声をかける
ただ単に声をかければいいというものでもありません。
思っていないことを言っていたら、ただ調子のいい人です。
思っていることと言葉が連動していないと、言ったことをすぐ忘れて、しばらくしてまた同じ質問をしてしまい
「それ、前にも言いましたよ!」
なんて言われてしまうかもしれません。
よって、本心から声をかけることが大切です。
こまめにすること
声かけをすると相手の「ここにいていいんだ」「自分は関心を持ってもらえているんだ」という気持ちが高まります。
逆に、何も言われないでいると不安になります。
折に触れて、こまめに声かけすることが大切です。
本日のまとめ
◎声かけをしないことのデメリット
・組織に悪影響
・メンバーのやる気が喪失
◎声かけをするメリット
・メンバーの自己重要感が高まる
◎声かけに大事なポイント
・関心を持つ
・本心で声をかける
・こまめにする