要領が悪い人の特徴
自分の脳力やキャパを自覚できていない
要領が悪い人は、自分の能力やキャパシティを把握できていないことが多いです。
一度にこなせる仕事量がわからないと、人から頼まれた仕事を安請け合いしてしまうことになりかねません。
「大丈夫だろう」「できるだろう」と思って全て引き受けて、キャパオーバーになってしまうこともあります。
要領が悪い人は「これくらいなら多分できるはず」と根拠のない自信を持っていることも多いです。
結果、徹夜をしたり、常に急ぎでバタバタとしてしまいがちになります。
優先順位をつけたり取捨選択したりするのが苦手
要領が悪い人は、優先順位のつけ方が苦手で、取捨選択ができない傾向があります。
複数の仕事を割り振られると何から手を付けて良いか分からなくなってしまうことも多いでしょう。
今は何が重要でどの仕事に取りかかるべきかが判断できず、結局どの業務も進まなくなってしまいます。
結果、いつも誰かに急かされていたり、やることがたくさんで、いっぱいいっぱいになってしまったりすることが多いです。
神経質で細かい部分が目についてしまう完璧主義
神経質で完璧主義も要領が悪くなる理由として挙げられます。
仕事は常に完璧にこなさなければいけないと考えており、こだわらなくていいところにまで時間をかけてしまうため、結果的に効率が悪くなってしまいます。
例えば仕事の資料作りで「この色が気にくわない」、「この書き方を変えた方が良いかな」と悩んでしまいます。
常に高い完成度を目指すという意識は良いことですが、必要以上に神経質になってしまうと仕事に余計な苦労が生じてしまい、時間を浪費してしまうことになるでしょう。
要領が悪い部下の育て方
褒める
要領が悪い人は、みなさんの職場の部下や後輩にもいるかもしれません。
ひとつのことをやるのにも何かと手間取ってしまい、時間もかかる。しかも、その出来もけっしてほめられたものではありません。
ただし、この要領が悪い人は必ずしも、将来性がない人、仕事ができない人ではありません。
というのは、けっして不真面目な人ではなく、ひとつのことをこつこつと深掘りしていくタイプだからです。
ウサギとカメでいえばカメタイプで、一歩ずつの努力で才能ある人を打ち負かすこともあります。
けれども、カメタイプの部下を上司は叱ります。部下は叱られてばかりですから、心の中は十分に傷ついています。
部下のいいところを引き出すのもダメにするのも、上司のウデ次第です。
ついイラっときて、
×「君は何をやらせてもダメだな。君のせいで他のみんなが迷惑しているのがわからない?」
と、感情的に叱りつけたのでは、部下の気持ちは萎えます。
こういうタイプの人には、「このままでいいよ」とほめて、安心させるのが、いい指導法になります。
アメリカの心理学者バラス・スキナーが提唱した「スモール・ステップ」というやり方があります。
いきなり高い目標を掲げるのではなく、十分に達成可能な「小さな目標」を段階的にやり遂げていくほうが継続力が増し、より意欲的になっていく、という考え方です。
ひとつのスモール・ステップを達成した満足感と喜びが、次のステップへの意欲につながっていきます。
小さな課題を与え、それができたら大いにほめる‥
○「すごいじゃないか。その調子」
部下を叱って傷つけるのではなく、ほめてほっとさせることが部下の成長を促します。ほめてもらえれば安心してステップアップしていけます。
ある程度のところまで来たら、もうあれこれ指図する必要はありません。自分の判断で物事を進めていける自立性を兼ね備えた人に成長します。
※部下の叱り方については、こちらで詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
※人を育てる秘訣について、詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
本日のまとめ
要領が悪い人の特徴
・自分の脳力やキャパを自覚できていない
・優先順位をつけたり取捨選択したりするのが苦手
・神経質で細かい部分が目についてしまう完璧主義
要領が悪い部下は、ほめて育てる
要領が悪いからといって、必ずしも、将来性がない人、仕事ができない人ではない。
「君は何をやらせてもダメだな。君のせいで他のみんなが迷惑しているのがわからない?」
などと、感情的に叱りつけたのでは、部下の気持ちは萎えてしまう。
「小さな目標」を段階的に与え、クリアできるたびに
「すごいじゃないか。その調子」などと、ほめてあげるとよい。