卑下する人の心理
自分に自信がない
純粋に自分に自信がなく卑下している人は、自分が劣っていることを隠さずにアピールする傾向ごあります。
かといって、自分を偽って、自信があるように周囲に振る舞うのは苦手です。
他人に対しては、「嘘をつくより、正直にありのままの自分を、最初から見せた方が間違いない」という心理が働くので、過剰に自分を卑下してしまうのです。
自分の劣っている部分や嫌いな部分を口に出すことで、コンプレックスや劣等感を和らげているのでしょう。
警戒心が強い
卑下する人は周囲の人に妬まれたり、仲間はずれにされるのを恐れます。
また、「自分が1番劣っているように見せかければ、妬まれずに人間関係が上手くいく」とも考えています。
例えば、初対面のママ友の集まりでは「私が1番若いのよ!」と言うより、「私は未熟で」と言った方が、好感度はいいです。
ここで下手に若いことをアピールしたら、ヒンシュクを買うかもしれません。
卑下する人は、相手から不利益を被ることを警戒して、自分を低く見せかけようとする心理が強くはたらきます。
褒められたい
自分を卑下することで周囲から褒められたいと感じている人も多いです。
「わたしそんなに賢くないです」と卑下して言えば、大抵は「そんなことないよ」と周囲は気をつかって否定してくれますよね。
このタイプの人は、卑下すると必ず周りから否定されて、自分の良い点を言ってくれると思っています。
自画自賛ではなく周囲から褒められる方が気持ちが良いのです。
消極的でネガティブ
卑下する人のなかには消極的で変化や新しい出来事をあまり好まない人がいます。
新しい挑戦を強いられる前にはあらかじめ「私はダメだから」「わたし不器用なんで」と卑下しておきます。
そうすることで、ハードルを下げる事が出来ますし、状況によってはその場を回避することもできます。
このタイプの人は、後ろ向きな会話ばかりで、聞いていてうんざりするような暗い会話になりがちです。
卑下する人の対処法
共感してあげる
相手が、同僚や知人といった、少し距離感がある人の場合は、深入りは禁物です。
下手に褒め称えたり、無理に否定したりするのではなく、共感するのが良い対処法です。
「そうなんだね」「うんうん」など、当たり障りのない言葉で、相槌を打って話を聞きます。
相手を受け止めて、共感していることが伝われば、相手の気持ちが落ち着くでしょう。
一緒に原因を追求してあげる
親友や家族といった、大切な人には、いつも心身ともに健やかでいてほしいものです。
もし、大切な相手が、本当に自分自身を無価値だと考えていて、卑下しているなら、その原因を探って、相手の心を軽くしてあげましょう。
例えば、「私は女子力無いから」と言われたら、「どうしてなの?」と具体的に聞いてみます。
言葉の裏に、深い悩みが隠されているかもしれません。
褒められると、めんどくさい
自分を卑下して、相手をほめない
相手をほめた後に、自分を卑下する。…これは、お勧めできません。
たとえば、
×「東京大学を出たなんて、すごいですね。私なんて頭良くないから、三流大学しか出られませんでした」
こんな自己卑下をすると、相手は「ほめられて、うれしい」と思えなくなります。
「いや、学歴なんて何の意味もありませんよ。たいした学歴がなくたって、成功している人はたくさんいるじゃありませんか」
と、相手も自分を卑下するような話をしてほめ返さなければならないのではないか…このような義務感が先立つのですね。
しまいには、
「私なんか、学歴がよくても大した収入もなく」
「何をおっしゃいますか私の収入なんて」
と、「卑下の競い合い」みたいな会話になり、話が盛り上がることもなく、お互いに気まずさがただよいます。
ほめ言葉には、「自分のことは絡めない」がセオリーです。
〇「東京大学を出られたなんて優秀ですね」
これだけでいいのです。
また、人をほめてから、自慢話を始める人もいます。
「旅行がお好きで日本各地を巡られているなんて、いや、うらやましい」
と相手をほめておきながら、続けて、
×「私も旅行が好きで、世界各地を旅してまわってましてね」
こんな話し方をする人は「ほめ返し」を期待しているのかもしれません。
職場の上司には、「すごいじゃないか」と部下をほめながら、
×「オレが若かったころはもっとすごかった」
と自慢話を始める人もいます。
いずれにしても、人をほめるときは、自分を卑下してもよくないし、自慢をしてもよくない。
「自分抜き」で、相手だけを簡潔にほめるのが効果的です。
あれもこれも「ほめ過ぎ」は、相手が鼻白みますから、要注意です。
※面倒くさい人のトリセツについて詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
本日のまとめ
卑下する人の心理
・自分に自信がない
・警戒心が強い
・褒められたい
・消極的でネガティブ
卑下する人の対処法
・共感してあげる
・一緒に原因を追求してあげる
卑下する話し方に注意
自分を卑下して、相手をほめてはいけない