「すみません」はとても便利な言葉です。感謝・謝罪・依頼の3つの意味があります。
例えば、エレベーターのドアを開けてもらった時に「すみません」と言えば、「手を煩わせて申し訳ない」という気持ちと、「気を遣ってもらってありがたい」という2つの気持ちを同時に表せます。
一方で、話を始めるときに「すみません…」、話が終わるときも「…すみません」というように、口癖のように、「すみません」を使う人がいます。
「すみません」は便利である反面、雑な印象を与えがちです。感謝なら感謝、謝罪なら謝罪の言葉を伝えたほうが、丁寧な印象を与えます。
「すみません」を口ぐせのように使う人の心理・特徴
マイナス思考
何かを発言すると、否定されるのではないか。自分なんかが発言してもよいのかと不安や恐怖が出るため、先に謝ってしまいます。
発言に自信がない
何も悪いことをしていないのに、直ぐに謝ってしまい、相手の顔も見ずにその場をそそくさと立ち去る。発言に自信がないと、緊張して早くその場から去りたいという気持ちが、すいませんという言葉となって口から出てしまいます。
他の言葉がみつからない
相手に謝罪をしたい、感謝を伝えたいという気持ちはあるものの、他の言葉が見つからなくて、いつもよく使っている「すみません」という言葉を使ってしまうケースです。
「すみません」を違う言葉で表現する
会話例:謝罪「仕事上で失敗して、迷惑をかけたとき」
「すみませんでした。以後気をつけます」
相手は「本当に悪いと思っているんだろうか?」と感じます。
※簡単で便利に使える「すみません」は、便利な分だけ言葉に重みが足りません。
「大変失礼いたしました。以後、気をつけます」
「誠に申し訳ありません。以後、気をつけます」
「ご迷惑をおかけしました。以後、気をつけます」
と伝えたほうが、謝罪の気持ちが相手に伝わるでしょう。
※【関連記事】誠意が伝わる謝罪の仕方⇓
会話例:感謝「プレゼントをもらったとき」
「すみません」
※この一言で済まされると、送った人はガッカリとしてしまいます。
「いつもありがとうございます」
「ありがたくちょうだいします」
相手は、喜んでほしいと思ってプレゼントを渡すわけですから、喜びの気持ちが伝わる「ありがとう」を使うべきです。
※【関連記事】「ありがとう」って伝えられていますか?⇓
会話例:依頼「呼びかけ」
「ちょっと、すみません」
※この一言だけでは丁寧さに欠けます。
「すみません。少しお時間いただけますか」
「すみません。5分ほどお時間いいですか」
「すみません」を使ってはいけないわけではありませんが、「すみません」の後に気遣いの言葉を続けることが大切です。
本日のまとめ
①「すみません」は雑な印象を与える。
②「すみません」を口ぐせのように使う人心理
・マイナス思考
・発言に自信がない
・他の言葉が見つからない
③「すみません」の一言で済ませるのではなく、謝罪なら謝罪、感謝なら感謝、依頼なら依頼の言葉を伝えた方が丁寧な印象を与える。