困惑させる言い方をしてしまう心理
自信がない
こちらが何か質問をしたときに、「どうやろうね」「う~ん」などの返事だけします。
自分が言ったことで何等かの問題が起こった時に、自分は関係ないと言える逃げ道を作っておきたい気持ちの表われです。
自分に自信がないので、自分の決断したことによる失敗を恐れます。根底には失敗したときに責められたくない気持ちがあります。
返事がしにくい内容
相手に返事がしにくいときや、何か言いにくいことがあるとき、反対意見のときには返事が曖昧になりがちです。
ストレートに言うと相手を傷つけてしまったり喧嘩になったりするかもしれないので、言い出しにくいこともあります。
そのため遠回しな言い方で伝えていることもあります。
面倒
社交辞令で、誘われても「また今度」など、「次回はいきますよ」というニュアンスで返事をすることもあります。
きちんと向き合って返事をすることが面倒な場合、社交辞令のように「そうね。また今度ね」などと言いながら話を濁して流してしまうことがあります。
困惑させる言い回し3選
大丈夫です
大丈夫という言い回しは、「いまなら、僕のパソコン使ってもらっても大丈夫だよ」というOKの意味や、体調がよくないみたいだけど「うん、でも大丈夫」という元気だよ、問題ないよ、といった意味があります。
ところが最近では、
「ビールもっと飲む?」
「ううん、大丈夫」
「その仕事、こっちで引き取りましょうか?」
「いいえ、大丈夫です」
というように
「いらないです」「断ります」という意味で使われることも多くなっています。
このように、「大丈夫」はイエスともノーとも取れる都合のいい便利な言葉ですが、それだけあいまいで、相手を困惑させてしまうときがあります。
例えば
妻「晩ごはん、家で食べる?」
夫「大丈夫」
妻「大丈夫って、どっち?食べるの?食べないの?」
夫「食べない」
妻「最初から、そう言ってよ!」
夫は妻に対して、はっきりと断ると角が立つのではと気遣ったつもりです。しかし、妻は夫の返事に困惑してしまい、イラっとしてしまいました。
レストランにて
お客様「この席で食べていいかな?」
店員 ×「大丈夫です」
お客様は困惑してしまうので、
店員 ○「お召し上がりいただけます」
とはっきり伝える。
お客様「予約できますか?」
店員×「大丈夫です」
同様に
店員○「ご予約いただけます」
大丈夫のように、あいまいな言い回しは相手を困惑させてしまうので、イエス、ノーがはっきり伝わる言葉に言い換えるようにしましょう。
急ぎじゃないけど
仕事をお願いするときに、
「この程度の仕事ならすぐやってくれるだろう」と期待したり、「ほかの仕事で忙しそうだから…」と遠慮したりして、「いつまでに、やってほしい」という期限を伝えずに、
×「急ぎじゃないけど、よろしくね」
×「この仕事お願い。とくに、急ぎじゃないので‥」
といった言い回しをしてしまうことがあります。
しかし、頼まれたほうは、困ってしまいます。
「いつまでにやればいいの?」
「急ぎじゃない「けど」って、できるだけ早くってこと?」
「優先順位はどのくらい?」
と、戸惑ったり、勘ぐったりしてしまうのです。
仕事を頼むときは「いつまで」なのかを明確にすることが重要です。もし、相手が忙しそうにしているなら、
×「急ぎじゃないけど」ではなく
○「大変だと思うけど、よろしくね。間に合いそうになかったら言って」
とさりげなく付け足しましょう。
~ればと思います
お客様に対して
×「何かありましたら、お申しつけいただければと思います」
×「お召し上がりいただければと思います」
と丁寧に言うことがあります。
しかし、この言い回しは、お客様を困惑させてしまいます。
「~ればと思います」を使うのであれば、
「~していただければ○○(だと思い)ます」
「~れば」のうしろに、具体的に「どうなる」または「どう思う」ということを入れるのが正しい使い方です。
○「お申しつけいただければ、すぐに参ります」
○「お召し上がりいただければうれしく思います」
本当に丁寧な対応をしたいのであれば、言葉を省略してはいけません。「~れば」どうなるのか、○○部分をしっかりと伝えることが、相手のためになるのです。
※曖昧な表現は言い換えよう。曖昧な表現のたとえを紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
本日のまとめ
困惑させる言い方をしてしまう心理
・自信がない
・返事がしにくい内容
・面倒
相手を困惑させてしまう言い回し3選
・大丈夫です
イエス、ノーのどちらかをしっかりと伝えよう。
・急ぎじゃないけど
「いつまで」なのか期限を明確に伝えよう
・~ればと思います
「~していただければ○○(だと思い)ます」というように
「~れば」のうしろに、具体的に「どうなる」または「どう思う」ということを入れよう。