電話対応のマナー5選
言葉遣いを丁寧にする
電話対応中によく使う「クッション言葉」を覚えておきましょう。
クッション言葉とは、そのまま伝えてしまうときつい印象や不快感を与える恐れがあることを、やわらかく伝えるために前置きとして添える言葉を指します。
これを入れると、丁寧や誠実といった印象が強くなります。次のようなクッション言葉は、覚えておくと役に立ちます。
【クッション言葉の例】
- 恐れ入りますが
- お手数おかけしますが
- もしよろしければ
- 申し上げにくいのですが
正しい敬語を適切に使う
顔の見えないお客様から信頼を得る上で、正しい言葉遣いは欠かせません。
たとえ電話対応の基本的なビジネスマナーを徹底していても、敬語が不適切ではお客様に不快感を与えかねないのです。
まずは、正しい敬語を身につけ、場面に応じて適切に使い分けましょう。
【尊敬語】
相手を高めることで、敬意を表す敬語です。電話対応の場合は「相手の行為」に対して使います。
【尊敬語の例】
言う→おっしゃる
来る、いる→いらっしゃる
見る→ご覧になる
【謙譲語】
自分自身をへりくだることで、間接的に相手を高める敬語です。電話対応の場合は「自分や身内の行為」に対して使うもので、相手に対して使ってはいけません。
【謙譲語の例】
言う→申し上げる
来る→参る
見る→拝見する
※礼儀正しい人の特徴について解説していますので、ぜひ参考にしてください。
早口にならない
人は何とかして相手の理解を得ようと必死になると、自分本位で早口になる傾向があります。
早口でまくし立てると抑揚が感じられず、威圧的な雰囲気になりがちです。
電話対応では、はっきり・ゆっくり話すことが大事なポイントです。
自分が話しやすいペースではなく、相手が聞き取りやすいことを重視するようにしましょう。
電話の音声は、対面の会話よりも聞き取りづらい傾向があります。
聞こえづらい音声は相手にとってストレスとなるため、普段の話し方よりもはっきりとゆっくりと話すことが大切です。
相手へ配慮する
電話の相手に感謝の言葉を添えて相手の気持ちを尊重することも大切です。
たとえば、
・貴重なご意見をありがとうございます
・そう言っていただけてうれしいです
・大変勉強になりました
このように、感謝の言葉を言われて、悪い気持ちになる人はいません。
「ありがたい」「うれしい」と思ったら、その気持ちを積極的に言葉にしていきましょう。
ポジティブな言葉を使う
お客様に「残念ですが」「困っています」などのネガティブな印象を与える言葉は使わないようにしましょう。
電話対応時は、意識してポジティブな表現を使うことが大切です。
電話対応では、お客様から「ありがとう」「助かりました」など、お礼の言葉をいただくこともあります。
電話は表情が見えないため、謙遜しすぎるのではなく次のようにポジティブな表現で感謝の気持ちを伝えるとよいでしょう。
・「大変ありがたいことでございます」
・「嬉しいお言葉をいただきありがとうございます」
などです。
電話を切るときも丁寧に
感謝の気持ちを伝える
「始めよければ終わりよし」ということわざがありますが、顔や表情が見えない電話では、いくら最初によい印象をもらえていたとしても、最後がおそまつでは全てが台無しになってしまいます。
終わりこそ丁寧に、相手が「電話に出てよかった」と思っていただけるようにすることが、結果としてよいご縁に繋がっていくのです。
こと電話に関しては「終わりよければすべてよし」と言えるかもしれません。
某保険会社のセールスマンから、営業の電話がかかってきました。
お断りすると、最初からの感じよさで「承知しました」と言い、続けてこう言ったのです。
○「お電話に出てくださりありがとうございました。失礼いたします」
お断りをしたにもかかわらず、ていねいな姿勢に好印象を持ちました。
今後、いただいた提案を検討する際は、このときのセールスマンに連絡をしようと思っています。
「お電話に出てくださりありがとうございました」という言葉は、電話を受けた相手に「突然の電話だったけど、出てよかった」と思わせてくれます。
もし、プチッと電話を切られたら、今後その人に問い合わせをしようとは思わないでしょう。
私自身も、電話を受けてもらったときには、
△「失礼します」
と切る前に、
○「お電話に出てくださりありがとうございました」
というひと言を忘れずに添えようと思います。
※感謝の気持ちを上手に伝える話し方について解説していますので、ぜひ参考にしてください。
本日のまとめ
電話対応のマナー5選
・言葉使いを丁寧にする
・正しい敬語を適切に使う
・早口にならない
・相手への配慮する
・ポジティブな言葉を使う
電話を切るときも丁寧に
感謝の気持ちを伝える
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